あやちゃんと1日遅れのクリスマスです!

 あやちゃんに私お手製のランチセットを食べてもらったらしばらくはくつろぎタイムです。


 あやちゃんとくっついてソファに座っていると胸の奥からぽかぽかとしてきます。


 これは先程気付いてしまったことなのですが、24日にみんなでクリスマス会をした時よりも暖房の設定温度が2度ほど下がっていました。


 もしかしたらあやちゃんは私にもっとくっついてほしくてわざと下げているのかなぁって思うと更に胸があったかくなってきます。


 だけど、私には少し気がかりなことがあります。


 それは昨日、家族で映画を見に行ったときのことです。


 あやちゃんが体の大きな男性の腕を引いて歩いているのを見てしまったんです。それに、距離も近く、仲睦まじい様子でした。


 私はあやちゃんが浮気をしてしまうような人ではないと信じています。信じていますが…どうしても、不安になってしまうものです。


 あやちゃんは男性が苦手なのに、あの男性とはあんなにも仲が良さそうだった。


 あやちゃんとあの男性がどういう関係なのか、あやちゃんが男性のことをどう思っているのか、男性があやちゃんにどういう感情を向けているのか……ずっとそのことが頭の中をぐるぐるとしてしまいます。


 そんなことを考えているとあやちゃんは可愛らしい猫のキーホルダーを見せてきました。


 どうやらギミーちゃんというキャラクターのようで、昨日に親戚の双子ちゃんたちと映画を見に行ったようなのです。


 双子ちゃんの話は聞いたことがありますし、昨日見た男性は双子ちゃんのお兄さんの方だったんですね。


 私は思っていたよりも早い答え合わせに少しホッとしました。


 胸のつっかえは取れましたし、納得がいきました。それなのに…なぜだか、胸の奥の奥には冷たいものが残っているような気がします…。


 いや、それは気の所為のはず…気の所為です!


 きっと変な勘違いをして嫉妬してしまった自分に呆れている自分がいたのでしょう。きっとそうです。




 だから、この感情は、独占欲なんて…贅沢な感情なんかじゃ、ない……はずです。

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