第47話
緊張しているひなを誘導し、自身の膝の上に乗せた。ひなは私よりも身長が低いのでひなの頭のてっぺんがちょうど私の鼻の高さにあたる。
膝の上のひなをそっと抱き寄せてひなの肩に顎を乗せる。
「ひな、今日は本当におめでとう。ひなが生まれてきてくれて私、本当に幸せだよ」
「あ、ありがとう。私もあやちゃんと出会えて幸せ、だよ?」
ひなの声は緊張で震えていてとても可愛い。ひなの身体がとても熱くなっているのが伝わり、そんなところも愛らしい。
「ひな、今年は二人っきりになれてよかったね」
「う、うん」
「ネックレス、似合ってるよ」
「あ、ありがとう」
普段なら明るく返してくれるひなも今日はとてもぎこちない。
「ひな、今日は一緒にお風呂入ろうね」
「あ、あぅ…えへへ、なんだか恥ずかしいね」
天使か?ひなは天使なのか?
ひなのあまりにも可愛いその照れ方に思わずひなをギュッと抱きしめた。ひなは少しビクッとしたが、私の腕に手を添わせて嬉しそうに微笑んでいた。
この天使はどれだけ私を萌えさせれば気が済むのだろう。
「あらあら仲がいいのね〜」
「お、お母さん!ノックしてよぉ!」
突然部屋のドアが開かれ、ひなのお母さんに今の状態を見られてしまった。『ノックをして!』と慌てているひなを膝から降ろさないようにしっかりと抱きしめた。
「お風呂、もうすぐ溜まるからまた2人で入っちゃってね〜」
それだけいうとお義母さんは部屋を出ていった。
頬を赤くして未だにドキドキという鼓動が伝わってくるひなは相変わらず可愛い。
「…あ、あやちゃん」
「ん?なぁに?」
「そ、その…お風呂で変なコト…しないでね?」
…『変なコト』………
ひなは顔を真っ赤にしながらそういった。その様子はまるでそういうコトを指して言っているようでとても扇情的だ。
「……やだ」
「あ、あやちゃん?!」
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