第44話
結局あの後は家に帰ってからもひなが寝るまで通話をしていた。ひなも私も中々寝付けず、かなり遅くまで通話が続いてしまったが、とても清々しい朝だ。
みづきには一言だけ謝っておき、杏にはお礼と報告もしておいた。杏からは『おめでとうございます!』と祝福の言葉が送られていた。
ひなも私も付き合いたてということもあり浮かれていた。朝、目が覚めるとひなから『おはよう!』というなんとも元気の良いメッセージご届いていた。
「ふふっ…かわいい」
思わず声が出てしまいつつも私も挨拶を送り返し、ひなとの通話履歴を見てニヤニヤとしてしまう。
まだ目標は達成してないし、ひなの独占欲もまだまだだ。しかし、ひなと付き合うという重大なイベントはやはり浮かれてしまうものなのだな。
ふと、せっかく付き合ったのだからどこか特別なデートに行きたいという欲が出てくる。ひなの誕生日に…とも考えたが既にみづきと杏とともに誕生日会をすることが決まっているのでまた別の日になるだろう。
早速ひなにその旨を伝えるとご機嫌な返事が帰ってきた。
『行きたい!どこにするの?』
『ひみつ』
『楽しみにしておくね』
可愛らしい犬のスタンプで喜びを表現してくるひな。あぁ、今ひなはどんな顔をしてるんだろうな。
ひなとどこに行こうか。ひみつなんて言ってしまったがまだアテがある訳では無い。楽しい所が良いかな。それともキレイなところ?
ひなは生き物が好きだから動物園や水族館がいいだろうか。ひなは小物系も好きだ。だからおしゃれなショッピングモールや商店街?
デート先については詳しい人がいる。その人を頼ってみよう。それとメイク。紫苑に頼んで似合うメイクを教えてもらおう。モデルで稼いだお金もたんまりあるので、これを機に化粧品も揃えておこう。
今までもひなと2人で出かけることはあったがここまでワクワクとした気持ちにはならなかった。特別な関係とはソレほどまでに人を変えてしまうのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます