あやちゃんと夏祭りです!
今日はあやちゃんとみづきちゃんと杏ちゃんの4人で夏祭りに行きます。毎年大体この4人で行っています。
私の家は祭り会場が近いので私の家が集合場所です。一番乗りは毎回あやちゃんです。今年は浴衣も着ているし、お母さんに教えてもらいながらもメイクだってしています。
ただそれは私だけではなく、あやちゃんも浴衣とメイクをしていました。赤い口紅と落ち着いた色の浴衣でとても大人っぽく、ドキドキとしてしまいました。
祭り会場は人でいっぱいで人酔いしてしまいそうです。
どこの屋台も長い列が出来ていて、いくらか並んでは食べてを繰り返していました。そのおかげか大分お腹はいっぱいです。
こんな時でもみづきちゃんは元気いっぱいでその力が一体どこから来るのかが不思議でなりません。
お腹いっぱいになって人気の少ない場所で休んでいるとみづきちゃんが唐揚げを買いに行くと言いました。
私も唐揚げを買いにいきたかったのでついていくことにしました。
あやちゃんと杏ちゃんは疲れているようで待っているとのことです。
「最近杏っちとあやって仲良いよね。海行った時も結構距離近かったし」
「そうだよね〜。あやちゃんがあんなに仲良くするなんて珍しいよね」
「確かに!ひなち以外だったらいなかったのにね!」
みづきちゃんの言う通り、みんなで海に行った時から杏ちゃんと一緒にいるところを見かけたりなど親密になったように感じます。
そうこう話しているうちに唐揚げを買い終えました。しかし、花火の時間も近づいているようで多くの人が移動しています。
2人で急ぎ気味に歩こうとしますが花火スポットに行こうとする人並みが行手を阻みます。
「やべっ!間に合わなかったか〜…」
背後からドンっと大きな音が鳴り、歓声があがります。
やっとの思いで2人の待つ場所へと到着します。
「あっ!そうだ!ひなち、どうせなら2人を驚かしちゃおうよ!」
「ふふ、仕方ないなぁ。いいよ」
「ひなちも乗り気じゃん!」
みづきちゃんの提案により、あえて私たちは迂回しつつ2人のもとに向かいます。
「……別に……だけど…」
近づくにつれて2人の話している内容が聞こえてきます。2人とも真剣な顔をしています。
「杏は私の好きに……必要…からね」
「……あたしだって好きで………ください!」
「…うん、じゃあ…ありがとう」
「こ、こちらこそです!」
私たちは思わず顔を見合わせてしまいます。
「こ、これ…あの2人って付き合って…?」
そうみづきちゃんが言いかけたところで2人もこちらに気づきます。
あやちゃんと目が合った瞬間、私は歩き疲れたことなど忘れて逃げるように走ってしまいました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます