第6話
猫カフェを堪能し、ゲームセンターへ。ひなは小さなぬいぐるみなどが大好きで部屋にもいくらかのぬいぐるみが飾ってある。
クレーンゲームの台を眺めているとひながよく持っている動物のぬいぐるみシリーズのぬいぐるみがあった。
「あ!あやちゃん、これ最近でたやつだよ!」
興奮した様子で台の中の柴犬を指差す。確かひなの部屋にも柴犬のぬいぐるみはあったが黒柴ではなく赤柴だったはずだ。
ひなは何度か取ろうと奮闘するが、全く取れる気配がなかった。
「ひな、こうするんだよ」
このままではひなが破産しかねないため、ひなの手の上から手を重ねアームを動かしていく。順調に降りていくアームはぬいぐるみをしっかりと掴み、出口へと落とした。
「あ、ありがとう!あやちゃん!大切にするね」
出口から取り出した黒柴のぬいぐるみをゆっくりと撫でながらひなはそういった。いつもより幼く見えるその様子に胸の奥が暑くなる。
その後、ふたりとも欲しい景品の台はなかったので有名な音ゲームで遊んだあとは本屋へと向かった。
ひなは買いたい本があるようでまっすぐとそのコーナーへと向かった。私は目的もないので本棚を眺めながら歩く。
すると本屋の向かいにあるお店が目に入った。イヤリングやネックレスなどキラキラとしたアクセサリーが売られていた。こういった小物は好きなのでいくつか手に取ったりしながら眺める。
ふとヘアピンのコーナーにてクローバーの形をしたヘアピンが目に入る。金色の細いフレームでかたどられているそれは派手すぎず、地味すぎない。ひと目見ただけでひながつけている様子が目に浮かんだ。
帰ったらひなにプレゼントしよう。ポカポカとあたたまる胸にそんな想いを浮かべ、商品の会計を済ませてひなの様子を見に行くことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます