第8話 地に足付けて明日を「創成」する


立壁就夜たちかべつくよが廃工場に入る少し前~



「フッ!ハッ!どうしたぁ?成功例はこんなものですかぁ!!」

「うるせ――くっ!ンッ!」


霧嶺自身の接近攻撃、それの隙間を縫うように空中から攻撃してくる槍を模った靄が二本。

両手のナイフや足を使いつつも何とかついていける。

だが…圧倒的な劣勢の中。このままでは敗北も時間の問題。


そして霧嶺の攻撃にはほとんど隙が無く、一方的な展開から抜け出せない。


右手の魔力と靄を纏った一撃をいなしても、すぐさま高密度の靄の槍が飛ぶ。

それ自体は難なく絶好の位置で躱すも、すぐさま目の前にもう一本の槍が飛ぶ。

それを対処するので精一杯。 銃を「創造」して打ち消すものの、とっくに体勢を立て直していた霧嶺の拳が飛ぶ。

それをまたいなし、ループに入る。


魔力切れの我慢比べを想像していたが、どうやらその前にこっちがくたばる。

そう考える佐久務の口からは、しとしとと血が流れていた。


そう。とっくに靄は佐久務の体を侵食していたのだ。

先の戦い神獣と霧嶺で負った傷が少し開いた部分。そこから少しづつ、服の隙間を通して佐久務の血管内に入り、内臓にダメージを与えている。

耳栓鼻栓マスク程度で防げるものなら、そもそも霧嶺はナンバー4の実力者などではない。

第2班で言えば、鹿納さんや重奏さんレベルの猛者。魔法自体も発展途上で戦闘も少し齧った程度の佐久務に勝ち筋があるほうが不思議だ。


「世知辛いなぁ。[創神]なのにこんな弱いってな。」

「なら強くしてあげますからァとっととくたばりィィ!!」


霧嶺自身も、この均衡のループに対して憤りを感じていた。早く仕留めなければ、が来てしまう。その前に決めなければ、と攻撃は早く、粗くなっていく。


(…焦るな、へばるまで見ろ。勝機は一回しか…)

霧嶺の速さに合わせ、佐久務自身もギアを上げる。


微積槍びつもやりィィ!」

「創造:鉄板。」


作り出した鉄板に重力が乗り落ちるまでの一瞬。その一瞬のジャストなタイミングで、作り出された鉄板は大きくへこみながらも槍の片割れを防ぐ。


「!?」

均衡ループが壊れる。

それは攻守が逆転する可能性を秘めている。

命を懸けて勝機を手繰り寄せるべく、靄の槍が使えないほどの至近距離に入る―――


乾坤一擲のナイフによる刺突も、あっけなく「霧散」で部分回避される。

だが、佐久務の顔は希望に満ちていた。


「意識しなきゃ回避できないだろ?」

「なっ!」

体勢なんてどうでもいい。その場に立ったまま、ナイフのラッシュをかます!

そう、回避に意識を裂かせ、魔力を空にする!


それこそが実力で劣る佐久務の唯一の勝ち筋。


魔力を残り0%に削れば、当然だが魔力を纏って上げた身体能力も、ちょっとしたブースター代わりになる魔力の放出も、(出来るのはほんの一握りの猛者だけだが)何も行えない一般人同等になる。



ま、説明もここまで。そんな基礎では倒しきれないのは二人も承知。

そして、二人のターニングポイントが訪れる――――



「霧限散華ぇ!!」

(よし!使わせた!あとは逃げながら――)


「グルルルル…」 「!!?」

外で聞こえるかすかな唸り声。

獣か?何か?と一瞬考えたものの、目は向けれない。 前の霧嶺戦で敗北した理由が。さすがに同じ轍は二度も――


「穴熊。」

「千日手。」

「全壁。」


外へ出る寸前。

何かに当たる。

それでも目は霧嶺を追え。

大きくなる靄の穴を縫え。


「手伝わなくていいといったのに…!」

「オツカレサマ!霧嶺きゅん!これで手柄は俺のものな!」


吸う空気に粒が混じる。

気にするな。穴を探せ。

アレがどのような人間か知らないが、気にするな。


「…あああああ!! とっととくたばれクソガキぃ![霧自由散獄むじゆうさんごくゥ!!]」

「おい!やけになんなって!悪かった!」


僕の周りに靄が集まる。

動ける範囲が狭くなる。

ナイフも銃弾も通らない。

穴も無いから逃げれない。

それでも…

それでも…

僕は…




(そうか。仲間に頼る戦法が出来ない時点で負けは確定、か。)





「さてさて…数多のお仲間が殺気むんむんで待っているわけだが…露払い、お願い!最悪殿しんがりでも良いから!」

「………………はい。」

「(´▽`)アリガト!キリミネキュン!!」

(何故だ…なぜ私はいつも何時までもこんな危険な…ッ!)









「カ…カヒュッ……………カッ…」

佐久務はもう意識も絶え絶え。

網膜を始めとした目の全個所はズタボロで血涙を流し、肺胞はおろか肺全てに穴が開き、耳口からも滝のように血が溢れる。辛うじて心臓は全壊せずに済んだものの、もう戦う気力も、眼光も、一握りもなかった。


だが、霧嶺は佐久務に宿る意識を見逃してはいなかった。

ゴッ。と嫌な音が木霊する。

霧嶺の爪先が佐久務の頭に食い込む。佐久務は血の跡を残し、バリアに刺さりまた血溜りを作る。

「オマエが!お前がお前が!お前さえ逃げなければ!!こんな事態には至らなかったんだよぉ!!!」

「……………ナ……ニィ……………。」

「クソ!お前なぁ!なんも無いのに邪魔ばっかすんなよ!」


もはや八つ当たりに近い霧嶺の執拗な暴力が、馬乗りにされる佐久務に響く。

「お前が勝手に逃げなければな!!」

「オマエが!一人で!全部!背負って!死ねばいいんだよ!!」


「…ド………ド……………」

霧嶺は目に赤いヒビを入れながら、「創神計画」の目的について語る。


…それ即ち、神の力の根源を人の身で扱う物ではないと。

…肉の器が神の力を行使するだけの兵器であること。

その誕生佐久務の死を皆が心待ちにしていると。

……それは完全無欠であり、全てを守り、全てに尽くす。


「老婆一人の命も、神は零さず救うのだ。」と霧嶺は佐久務の髪を掴みながらさらに付け加える。


「………………」

ガコンッ


「…つまり、?」

そう問う佐久務の目には、光が宿っていた。


「ああそうよ!世界をも滅ぼす力すべてを!この日本を守るためだけに行使するのだ!!そして!もう誰一人として死ななくていい世界!を創生するのだァァ!!」



……確かに、僕は守るどころか失うほど弱い。

……自分の見知らぬところで消えるものも救いたいのにできない。

……自分の無力さと曖昧さを呪いたい。

……そして、僕が逃げたせいで死んだ命おばさんに対する報いが欲しい。

……でもな…



「…で?」

ガコンッ

佐久務の顔に生気が戻りゆく。

いや…に。


「はぁ!?オマエの決意だろうがぁ!人をおちょくってるのかぁ!!!」

「おいおい…お前は勘違いを二つしているな。」




「一つ、創神は皆が望んでいること!バレっバレの噓で惑わされるものか!」

そう言う佐久務の四方には、必死の形相でバリアを叩く第二班の皆がいた。

「…ふーん。凪壁で音は聞こえないのになぁ。」


あの斎炎も、普段のクールキャラをかなぐり捨ててガンガン壁を叩き心配している。

誰もが望む?バカ言うな。後ろめたいことしてるくせ魔導管理庁に言えないくせにによく言うぜ。

それに…


「確かに救える命はすべて救いたいが…」

「そうだろう!なら!」


「最後まで聞けアホ!いいか!!!」


「知らん奴に自分の夢を託す人間がどこにいる!まだ決めたばかりの目標を3日もたたず捨てるアホがどこにいる!死ねと言われて身を尽くすお人好しがどこにいる!」


「人間作ったならそれくらい知っておけ!は溶液の中の名も無き被検体じゃあない!地に足付けて今日から明日を創成つくる佐久務芽生だ!!」



「な…何故…その力は治癒能力…」

「…」

全ての傷が完全に塞がる。何かが………俺の中で音を立てて廻転する。



「その目は…」

「フハハ!いよいよ第2フェーズかっ…!」

立壁が喜び、霧嶺は慄く。

ガコンッ、とハッキリ何かが廻って…俺という存在のピースが合わさる。


佐久務芽生の左目の瞳孔には地獄の業火を思わせる紅蓮と深淵の闇を体現する漆黒が混じりあい宿る。


「改造されても心は屈しない!どっかのヒーロー番組みたいに力だけ貰ってもと居た組織は見捨てる!そして人間らしく信念を抱いて生きる!それが『佐久務芽生』だ!覚えておけ!!」


ガコンッ、と廻る音に、覚悟を乗せ。

心の中の何処かで抱いていた恐れに近い気持ちを振り切り、迷いを捨てる―――――



「黙れ黙れ黙れ!!所詮道具が意見なんて述べるなァァァ!!」

「うるせぇ!道具じゃねえ、人間、だッ!!」


両者の激突。互いに振るった拳はお互いの顔面をとらえる――


「…なっ? 何故ぇ!!」

「…創成。ゲル×シャコ:パンチ!!」


霧嶺は鼻血をまき散らしながら、廃材置き場へと頭部から突っ込む。

何故だ何故だ、と思考するも、彼は自分の顔に触れて確信する。


「まさか…あいつゲルを「創造」した言うのか!?有り得ない!創神計画の次の段階だぞ!!まだ出来もしないことだぞぉ!!」


「言っただろう…!明日に進むのが俺!次に行くのもつまり俺だ!」

「ふざけるなぁ!!死が定めの道具如きが!説教ぶるなぁ!!!霧限散…」


「何回も言わせるな!概念適応:ゲル!」


「なぁっ!?「霧散」出来ないだとぉ!!?」

全身。それも服の下も余すことなくゲルに塗れてその重さで霧散できない霧嶺は狼狽する。

間もないと言うのに………適応を!?)



「剣!」 「炎!」 

「創成!!焔裂久ほむらざく!」


「この…出来損ないだった癖しやがってぇ!!!」

丸腰の霧嶺を焔燃え盛る赤剣で切り刻み、さらに切り口もゲルで覆う事で万が一の霧散をも起こさせない。

間髪入れず霧嶺にトゥキックを決め、バリア際まで吹き飛ばす。




「佐久務の奴…!」

「佐久務君…」

「だから言っただろ?「待て」ってな。」

外で観戦している来道はとても晴れやかな笑顔で誇らしげに言い



「ク…くそぉ! そう立壁さん!こいつを止めましょう!!」

霧嶺の顔に冷や汗と一番の焦り生命の危機が浮かぶ。だが、


「フン。新形態の初登場補正は捨て駒霧嶺で打ち消すに限る。」

あっさりと却下される。霧嶺はさらに焦り―――


「畜生め!畜生畜生!!―――」

「ダイヤモンドシャコパンチ!!」


狼狽の隙も与えぬ一撃で、今度は霧嶺がバリアに血痕を残す。

それでも、なお霧嶺は立つ。


「俺は…俺は俺は!」

それでも、その身のが、彼をなお立たせる。


霧情蜘蛛修羅散華命むじょうくもしゅらさんげぇ!!」

「…まだ切り札あるのか!」

頭部の皮が剝れるとともにゲルも剥げたことで、再度霧散を行使可能になった霧嶺は、全魔力を込め―――切札を放つ。


その身は霧限散華の時と同じく、全身が黒い靄となる。

しかし、そのあとに黒い靄が小さな球体に収束し、人間の頭くらいの球体から、放置された土管くらいの太さはある八本の足が生える。


「一の修羅突!!」

「甘い!」

一本の足が佐久務を貫かんとするも、剣で防がれる。

だが、その霧は佐久務の体を侵食し、またも血を吐かせた。


「治癒!強化:炎!」

だが、その攻撃も体内から炎で焼かれ、治癒の魔法により無かったも同然となる。


「四の阿修羅突!!」

内臓をちまちま破壊せず、その一撃を以てして佐久務を破壊せんとする四本の足。

―――それは佐久務を蝕むに至らない。


「炎!光!レーザー!」「創成!道を照らし行く光威!テラス・ライツゴゥズ

その足は、佐久務が創成した光の柱により焼かれ消滅する。


「あっぎゃァァァ!!!」

耐えかねて魔法を解除する霧嶺。服が約半分焼け落ち、全身大火傷で、肉も少し剝れ、足からは少々骨も露出している。


「隙あり!カンガルー!ゲル! 創成!」

「カンガ蹴ル!」

休ませる隙などなく、変幻自在ともいえる佐久務の「創成」が飛ぶ。


「グブウッッ!!」

霧嶺は口から血を吐き流し、またバリアに頭から衝突し、血溜りを作る。


「……俺は…俺は…!」

―――この瀕死の状況で、霧嶺は己の信念を支えに立っていた。

奇しくも、その信念は佐久務のように出会いによって形作られたものだった。






―――「君が新しく入った霧嶺散華君か。私は第4課の班長である山崎理人。これからはよろしく。」

「はい。こちらこそ宜しくお願いします。」


始めは、ただの仕事かと思った。

他の魔道課の様に戦闘をメインにする職務ではなく、創神計画なるものを主に進める第4課。

普通に生きて、死ぬ。それまでの人生で苦難が無ければ良いと思った。

でも。



「―――君は、この命に何を望む。」

「望む、ですか。」

「そうだ。気にすることなど無い。太古の昔から人類は少数の独善のために奴隷やそれに類似した物を持ってきた。現に今も、主人に尽くす意味では類似の物など数多に渡る。」

「君も、いや、魔導士含め全ての人間がこの依り代に頼り、これは生ける者も死に行く者も全てを救う。それが私の創神。私の決意だ。」

「―――折角だ。命を扱う仕事柄、君の決意も聞かせてくれないか?矮小でも、愚かでもいい。私は決して、それを卑下したりはしない。」

「―――君の、創神の願い、創神の理由を聞かせてくれ。」

「私は…………………………



どんな矮小でも、口に出すことが馬鹿馬鹿しくても、願いは願い。


そうだ。

私には佐久務の決意を馬鹿にする資格は初めからなかったのだ。

いや、だからこそ、相手の信念を言葉で折れないからこそ、自分の信じた強い信念でへし折るしかないのだ。






「私は!私は―――!」

霧嶺が残りかすの魔力をすべて地面を蹴るために纏い、爆発的なスタートを切る。


「…へぇ。いい顔だな。霧嶺。でも、手加減はしない。」

「お前は俺の進むべき道の障害だからな![創造:ボム!]」

佐久務はあえて背中に爆弾を創造し、起爆による爆風と踏み込みで文字通り爆発的なスタートを切る。負った傷は瞬く間に「治癒」で治療される。



「ダイヤモンド!シャコ!」 「創成!金剛風の硬殻撃ダイヤウィンド:シャコパンチ!」

「私は!ベットの上で死ぬまで!生きてやるゥゥゥ!!!」


互角の速度で両雄の拳が衝突する。

勝負は―――刹那だった。


決意とは前に進むための物。決意したら強くなるという法則など何処にも無い。

故に。


「砕け、ろぉぉぉ!!!!」

「うっぎゃァァァ!!!」

佐久務の拳は、相対する霧嶺の拳と魔力を完膚なきまでに破壊し、突き飛ばした先のバリアに大きなヒビを入れた。

だが、頭からの流血で霧嶺の顔が真紅に染まってもなお、


「まだだ…いける。やれる!」

霧嶺の決意は折れず、気力で立ち、佐久務を見据える。

そして、強まること天井知らずの決意を以てして―――


「………魔法紋章:一画!!」

霧嶺が残った右腕の袖を引きちぎり、斎炎との戦いでかすかに見えた紋章4画の内、1画が強く発光す―――


華は霧の如くペイタルフォッグ―――




「そう言うの良いから。任務は殺害じゃなくて捕縛だし。デュクシ。」


まるで瞬間移動と見間違えるほどに、霧嶺の背後を立壁就夜が取り、その後頭部に指を突き刺す。

声を出す暇もなく、霧嶺は力が抜けたように前のめりに倒れ、死んだ。

その顔からは、何を思ってか、涙が流れていた―――

「なっ………」









「おめでとう!佐久務君。君はまた一歩踏み出したようだね。」

先ほどの冷徹な雰囲気から一転、そう機嫌よく答える立壁の顔は、嬉しさに溢れていた。

「あ、そうだ。[解除]。」

指を鳴らした瞬間、バリアはすべて解除され、第2班の皆あわてんぼうは前のめりにすっ転んだ。


「立壁就夜…お前の目的は何なんだ?」

そう何か確信めいたものを感じる顔をした来道さんが、鋭い目で問う。


「簡単さ。創神………いや、佐久務芽生。お前の成長がだ。」

「ま、今回は機嫌が良いし、ある程度教えてやるか。」

そういって、立壁は懐から拙い文字で書かれたヘンテコな一枚の紙を取り出す。

その紙には、箇条書きで書かれた項目と、その項目の2つに、チェックマークが記入されていた。

―――最初の「絶望」、その下の「希望」に。

希望→絶望→希望→絶望→復活→絶望→OKとその下に連なる。


「???」

「…お前には、これからも困難が降りかかるだろう。それを乗り越えて見せろ。」

「?………やはり何かち

「やってやる。絶望なんて、俺の決意と力で乗り越えてやる。」

「ちょ…佐久務君…」

「よく言った!それでこそ俺が男だ!」


「…それに、あと二つほど伝えたいことがある。」

「まず一つは、霧嶺は俺が回収する。まったく…野暮用が一つ増えたな。」

「それに、頑張ったお前らに、もうそろ「プレゼント」が来るだろう。」

そういい終え、立壁は霧嶺を担ぎ、その場を去ろうとする。


「じゃ!また次回…おいおいそれはなしだろぉ!!!」

「なんだ若造。勝負が終わったなど一言も言っていないが?」


先ほどの勝負を遥かに超える速度で来道が立壁との間合いを侵略する。

そして、強化系魔法のプロセスを用い、雷で筋肉を活性化させ、迅速に詠唱を行う。


「縦を断つは天地の狭間の如き。」

「横に裂くは水平線の連なるが如き。」


天晴地淵てんぱるちふちの双滅!!」

その時、ピロン。と通知音が鳴る。


(緊急時以外鳴らない様にしているはず―――)

その一瞬の思考が、剣を鈍らせた…


「アッぶなぁ!!命何個いるんだよ!そもそも逃げる敵に攻撃とかご法度だろ!」

そう言って、凄まじい跳躍により、空中に設置したバリアを次々に飛び移り、霧嶺を担いだ立壁は逃げていった。


「「先輩!」」

皆が来道のもとに駆け寄るも、その来道の顔は険しかった。








「魔導管理庁と防衛を担当していた第6班が壊滅、生存者0………………………現場には他に霧嶺散華の遺体も発見。遺体はすべて肺胞や心臓に穴が無数に空いている。犯人は霧嶺散華が濃厚か。」


「おいおい…何かの冗談か?」

「これは…本当にまずいわ。」

「プレゼントってまさか…いや、何が何だか。」


「は?テロリストか何かか?いや…霧嶺は立壁に殺された所は僕は見た。」






次回―――次章 大義が貫く明日の道 突入。












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