並行世界

勝利だギューちゃん

第1話

今、列車に乗っている

目的地に向かって、進んでいる。


列車なので、止まることもある。

しかし、殆どの乗客は降りる事はない。


だが、乗ってくる乗客はいる。


「定員は大丈夫なのか?」

「その度に、連結される」


らしい


隣にも、同じ目的地に向かう列車が走っている。

中をみると、同じような人達が乗っている。


僕によく似た人もいる。

向こうも気が付いたようだ。


次の駅では、しばらく止まるみたいだ。

話をしてみようか?


向こうもそう思ったようだ。


次の駅のベンチに腰を降ろし、会話をする。


彼も僕と同じような人生を歩んできたようだ。

でも、全てではない。

少しだけ違いがある。


それは・・・


「僕は昨日、結婚をした」

「僕は独身だ」


違いはそれだけ。

でも、他は同じだ。


パラレルワールド

決して交わる事のない並行世界。


でも、もし交わったら?


でも、乗り換える勇気もなく、そのまま進む。

「あの時乗り換えておけば」


そう後悔のないように生きたい。


人生のパートナーとなった妻の顔を見て、先へと進む。

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並行世界 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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