第7話地獄の輪舞(ロンド)

その2時間前・・・。


 等間隔に並ぶ墓石には過去の生き様を反映させた威厳がある。

チラチラと粉雪がちらつく真夜中の鵯越墓園のパーキングの隣地に鈴蘭の丘パーキングがあった。

 白地に赤の旭日旗を背負った赤いライダースーツの一人を中心に丸く円を描いた戦闘服十七名が跨った中型バイク十七台が威嚇する。

 バォン!ブォンブォンブォンブォン! 素早いハーフスロットルで指を離して元に戻しアクセルをムダに回した中型バイク十七台の空吹かしの下品なエンジン音と、鈴蘭の丘パーキングに停めた青いナナハン一台に跨り静観している者は、腕組みをしていた。

 誰も居ない右隣の同じナナハンのアイドリング音をベースにリズムを取りスポットライトの様な十七個のヘッドライトで賑わっていた。ロンドを形成していた。

 

 

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