第15話 戦支度

「ではハンターを借りていく」

「壊すなよ? ルグドーもしっかりな」

「はい!」


 ウィリアムに元気よく応じる。ルグドーを組織のみんなは迎え入れてくれた。

 これから、リベレーターの任務に向かう。

 ホシと二人で。

 そのことがたまらなく嬉しい。


「にこにこ笑ってられるのも今のうちだぜ? 時間が経つほど、組織のダメな部分も見えてくるってもんだ」

「そういうものですか?」

「不安にさせるな、ウィリアム」


 悪い悪い、とウィリアムがホシに謝る。


「メトロポリスまで機体を運んできてくれ」

「ちょっと遅れるかもしれないが、確実に届けるぜ」

「なぜだ?」

「念には念をって奴さ」


 ウインクするウィリアム。

 疑問を抱きながらも、ルグドーたちはハンターへと乗り込んだ。




 ハンターは単座式なため、シートに座るホシとその後ろに立つルグドーという最初のスタイルに戻ってメトロポリスへ移動した。

 楽に着いたと思えるのは、組織の一員になったことで気分が高揚していたからだろう。

 ゲートもトラブルなく通過して、今はミドルクラスにある酒場を目指している。


「引き渡した人はどうなったんでしょうか」


 素朴な疑問を呟く。以前、ホシは自分を妨害した黒幕……すなわち、チャンピオンが棚ぼた優勝なんて呼ばれる原因を彼女へプレゼントした。


「想像に難くない。む……」


 ロゼット行きつけの酒場に人だかりができている。

 ホシは機体を邪魔にならない位置に立膝で止め、降機した。

 順番に機体を降りると、ルグドーの耳に人々へ呼びかける声が聞こえてくる。


「お集まりの皆さん、チャンピオンへの面会はこちらで! 当店ご利用の方はこちらの扉に――げえっ!」


 誘導係がホシを見て慄く。今回ホシは外套を着用していない。

 もう姿を隠す必要はなくなったためだ。ゆえの驚きかと最初は思ったが、


「あれ……この人……」


 店員姿の男に見覚えがある。さっき話題に出たホシが連行した金持ちだ。


「ほ、ホホ、ホシ・アマノガワ……ひ、ひえ、ロゼット、ロゼットさん、お助けくださいー!!」


 悲鳴を上げて酒場へと引っ込んでいく。


「どうしましょう?」

「予想外だが好都合だ。行こう」


 その背中を追って、酒場へと入った。


 

 ※※※


 

「みっともねえことしてんじゃねえよ、この穀潰しが!」

「でも私は働いて――」

「さっさと向こうで働いてこい! 労働ってのがどんなもんか、まだまだ味わい足りないだろ!」


 すっかり労働者へと身を落とした富裕民を追い払う女性。

 その顔を見たホシは懐かしさを覚える。


「ロゼット……」

「ホシか。お前のお詫びは、正直あんま使えねえな」

「開口一番がそれか」

「まぁ座れよ。酒飲むか? もう成人してんだろ?」

「いや、いい」


 ロゼットが座る席の反対側に着いたホシ。少し離れたところではルグドーが見守っている。


「彼には何か飲み物を」

「弟子でも取ったのか」

「仲間だ」

「ふん、一匹狼がねえ」


 ライバル関係ではあったが、まるで旧来の友人のように会話する。

 奇妙だなとは思うが、その関係性が心地良かった。


「で? 何の用だ」

「お前は今、軍に対し相当な影響力を持っているな」

「認めたくはないが、そうだな。それで?」


 ロゼットがポテトをフォークで刺し、口に運んだ。


「単刀直入に言う。戦争を止めてくれないか?」

「ふぅん」


 ロゼットがポテトを飲み込む。


「やだね」

「なぜだ?」

「責任があるようだからな、私には」

「無責任なことを言えない、と。では、そうするに足る理由があると……セカンドアース側の治安を回復させるための策があるとしたらどうだ?」

「不十分だな。お前が嘘を吐くとは思えないから、ちゃんとした当てがあるんだろう。だがな、私が抑えられるのはセカンドアースだけだ。サードの連中がやる気な以上、武器を仕舞っておとなしくしようとはとてもじゃないが言えないね」

「無論、サードアースへも対処する」

「それでも確実じゃないだろ?」

「だが、今のままでは双方ともに多大な犠牲者が出るぞ。民衆は戦争がどういうものかわかってない」

「そりゃそうだ。童貞と処女の集まりだからな」


 いきなり不明な単語が出て口を閉ざすと、ロゼットが眉をひそめた。


「あれ? 通じてねえの?」


 ちらり、とロゼットはホシの背後を見る。神妙な顔持ちになった。


「まぁいい。全員、未経験者だろ? お前の危惧は正しい。大抵は夢見がちだ。自分たちの損害はゼロで、相手だけを完璧に叩きのめせると思ってやがる。そううまく行きやしない。歴史について学んでない奴も多いし、他のアースがどんな状態か関心がない連中も多い。状況をきちんと把握してないんだ。他人事なのさ。自分には関係のない、スポーツか何かだと思ってやがる。なんとなくで戦って痛い目を見る奴らを山ほど見てきた。なんとなくで戦争なんかしたら、もっと悲惨だろうな」

「機甲獣の問題もあるからな。それでも反対するか」

「私個人だけの話だったらいいさ、乗ってやろう。だが、この話は私だけじゃなくてセカンドアース全ての人命が掛かってる。戦争になったら悲惨なのは間違いないが、それでも戦わずにやられるよりはまだマシだろう。最悪な二択だが、少しでも被害が少ないと思える方に賭けるしかない」

「どうしたら受け入れてくれる?」

「話し合いでは無理だな」

「そうか……」

「でもお前はどうすればいいかわかってるだろ」

「なに……?」


 ホシが訝しむと、ロゼットが笑った。フォークの先端をこちらに向けてくる。


「しらばっくれるな。お前は私に頼みに来たんじゃない。チャンピオンにお願いしに来たんだ。そしたらもう、解決策は一つしかない。コロッセオで大会が開かれるんだよ、直近でな。戦争に備えて実力者を集める名目だから、私は出る気がなかったんだが、今出場することに決めた。つまりは例年通り……チャンピオンを決める大会になる」

「チャンピオンになれ、と」

「なれるものなら。やるか?」


 ホシは振り返ってルグドーを見た。彼が力強く頷く。


「わかった。出場する」

「そうこなくっちゃな。リベンジマッチと洒落こもうぜ」


 ロゼットが手を伸ばしてくる。ホシはその手を握りしめた。





 駐機場にハンターを停めた後、ホシたちは寂れた旧市街を徒歩で進んでいた。


「うふ、うふふふふ」


 前を歩くルグドーは少し様子がおかしかった。

 ずっと浮ついている。

 リベレーターの一員となった時とはまた別ベクトルでの喜びようだ。


「変な物でも飲まされたか?」

「もらったのはただのミルクですよ。うひひ」

「では……なんでそんな感じなんだ?」

「当然ですよ!」


 ぐいっとこちらに詰め寄ってきて、ホシは思わず後ずさる。


「だって、だって! あのホシ・アマノガワが! コロッセオに出場するんです! これがワクワクせずにいられますか! ボクの推しですよ!!」

「そ、そういうものか……」


 確かに初めて会った時、ルグドーはホシが推しであると言っていた。ファンだと。


「あなたの試合を見て、ボクは生きる希望を見つけたんです! バルグの元で奴隷してた時に頑張れたのはあなたのおかげですよ! ふはっ、諦めてたけど、ようやく、また試合が見れるなんて!」


 飛び跳ねるルグドーにたじたじになっていると、気配を感じて立ち止まる。


「ホシさん……?」

「出て来い」


 建物の陰からこちらを見ていた人影に命じる。

 と、少し怒った様子で出てきた。ピンク髪の少女だ。


「酷いなぁもう、仲間でしょ」

「ルーペさん!?」

「やほー、ルー君」


 リベレーターの一員であるルーペが手を振ってくる。

 彼女はそのまま合流地点にホシたちを誘った。


「ルーペさんもリベレーターだったんですか?」

「そうそう、君の先輩だよ? ちょこっとだけどね」


 楽しげにルグドーと会話するルーペをホシは見守る。

 と、不意にルーペがこちらへ振り返ってきて、意味ありげに笑った。


「なんだ……」

「だからそう怒らないでって」

「怒ってない」

「お見通しなんだけどなぁ」


 これだからこの少女は苦手だった。

 長いようで短い道案内が終わって、閑古鳥が鳴く寂れたレストランに到着する。

 店内に入り、店主へ手で合図するルーペ。

 何の変哲もない壁が動き通路が出現した。


「お先にどうぞ、同志たちよ」


 恭しいルーペの態度に何とも言えない気持ちになりながらも、ホシが先導する。

 長い階段を下りて、地下へと足を踏み入れた。


「わあ……」


 リベレーターの支部の一つ、地下基地だ。

 ファクトリーに比べればこじんまりとしているが、基地としての機能は十分に備わっている。


「セカンドアース首都にも基地があるんですね!」

「驚きよね。合法的に所有しているから、軍に見つかる危険性もないんだって」

「やっぱりすごい組織なんですね、リベレーターって!」


 ホシは力強く頷いた。


「そうだ。地球脱出直後に作られた組織だからな。歴史も長い」

「さながら悪の秘密結社、みたいだろう?」

「ウィリアム、もう着いたのか?」


 ウィリアムの声がしたのはさしものホシも予想外だった。

 ファクトリーからメトロポリスまでは一週間はかかる。無論、休憩なしで飛ばせば早く着くだろうが……。


「メカニックたちが頑張ってくれてな。移動しながら直すってね」


 休憩スペースでは作業員たちがくたくたな様子で休んでいた。


「――ありがとう」


 心の底からの感謝を述べる。


「世界の危機だからな。みんな必死にもなるさ。どうだった?」

「期待に沿えなくてすまない。交渉は決裂した」

「そうか」

「驚かないのか?」

「なんとなくそんな気がしてな。まずは機体を見に来い。ルグドーもな」

「はい……!」


 二人揃ってウィリアムについていく。がルーペは来ない。

 彼女の性格上おとなしく待っているとは思えなかった。


「来ないのか」

「私は全部読めてるから」


 自分の頭を指でさすルーペ。

 彼女を後目に移動する。

 そして、目に入ったのはカーキ色の機体だった。

 新型のエンハンスドギア。

 それが何を意味するのかはすぐにわかった。


「ウィリアム……」

「そういう習わしだろ?」


 ホシはルグドーを見る。彼は無邪気に新型機を見上げている。

 葛藤がなかったかと言えば嘘だが、ホシは彼を信じることに決めている。


「ホシさんの新しい機体ですか? 随分見た目が違いますけど」

「いや違う。君の機体だ、ルグドー」

「ボクの……えっ、え?」


 ルグドーは事態をすんなり呑み込めず戸惑う。


「君はリベレーターの一員になった。これはその証だ」


 ホシは優しく諭した。

 ルグドーの瞳が輝きを放ち始める。


「ボクの……ボクだけの……機体……!」

「この機体は、ただの兵器ではない。遠い昔から継承されてきた技術の結晶だ」


 ホシが諳んじる。過去に師から言われた言の葉を。


「君は誉れを見つけた。……受領資格は、十分にある」


 ホシは改めて、新型機を観察する。

 機体そのものはシンプルな見た目だ。カーキ色に塗装されたアーマーで全身を保護されている。顔の部分はライトブルーカラーのバイザーで覆われ、その中身は良く見えない。

 頭頂部には角が生えていた。ただの飾り……というわけではなさそうだ。

 もっとも特徴的なのはウエポンラックに備え付けられている装備だ。

 一際目立つ巨大なバックパックがある。この機体の肝はそれだろう。


「こいつの性格を考えて、チョイスしてある。そう心配するな。それに、ルグドーには悪いが、これは前菜。メインディッシュはこっちだぜ」


 案内された先で、もう一つの機体を見つめる。

 新型ではない、現行機だ。十年近く使用しているので、そういう意味では旧型の部類に入るかもしれない。

 それでも、その機体を隅々まで眺めた時に、いろんな想いが全身を駆け巡った。


「ホシさん! あれ……」


 ルグドーはホシの顔を見て、驚いている。


「だ、大丈夫ですか……?」

「何がだ……」


 視界がぼやけてきて、目を拭う。

 そこで初めて自分が泣いていることに気付いた。


「ま、感極まるのも無理はないぜ。渾身の出来だからな」


 涙を拭って、もう一度見上げる。

 黒の武者鎧の機体。

 ――ホマレを。


「戻してくれたのか……」

「コロッセオに出るなら、放浪用ノマドじゃダメだ。戦闘用ホマレじゃなきゃな」


 愛機がかつての姿を取り戻していた。

 全身が黒く染められたエンハンスドギア。

 両肩に鎧袖、腕部には手甲、腰回りには大楯、脚部には脛当てに該当するアーマーが装着されている。

 関節部などの装甲の隙間から見え隠れする白いフレーム。右肩には星型の紋章。

 左肩には金の文字で誉という文字が刻まれている。

 頭部には兜が被さっており、黄金色の月飾りが輝く。

 顔の部分には黒のマスクが施されていた。

 当時の姿が完全再現されている。


「急ピッチで組み替えたぜ。元々、戻す予定ではあったからな。おかげで思った以上に早く済んだ。感謝しろよ?」

「感謝してもし切れない。ありがとう。……この展開が読めていたのか」


 ウィリアムは得意げに笑みを浮かべる。


「以前、試合を見た時に感じてたんだよ。あのチャンピオンはなかなかのはねっかえりだとな。言われたんだろ? お前がチャンピオンになれって。試合するなら、ちゃんと戦支度をしないとな」

「おかげ様で準備万端だ。何の憂いもなく、私は戦える」

「じゃあ試運転としよう。その前に、ルグドーちょっと来い」

「はい、何か……?」


 ルグドーにウィリアムが端末を差し出す。

 手渡されたタブレットには、文字入力の画面が表示されていた。


「これは?」

「機体の名前、どうするか決めるんだ」

「名前?」

「ホマレも最初は名前なんてなかった。それをそこの誉れバカが名付けたんだよ」

「バカは余計だ」

「誉め言葉みたいなもんだろ? ……君が決めるのさ」

「ボクの機体名は……」

「ま、ゆっくりでいいさ。機体の説明に入るぜ。ホシ、お前もチェックしとけ」

「言われなくてもやらせてもらう」


 一刻も早く、本当の姿に戻ったホマレの中に入りたかった。

 小走りで足場へと昇り、コックピットハッチを開く。

 単座式のシートに戻っていた。もう二人で乗る必要はない。

 その事実に一抹の寂しさを覚えながらも、ホシはシートに座った。

 操縦桿に触れる。


「ただいま」


 そして、おかえり。

 ホシはメインシステムを起動させ、システムチェックを始めた。



 ※※※




「――ってな感じだ。理解できたか?」

「サポート用の機体ですね。うん、ボクの性分にも合ってます」


 名もない機体を見ながら、ルグドーは頷く。

 ウィリアムの采配は完璧だ。射撃と狩猟の達人だけじゃなく、メカニックとしての腕前も一流なのだろう。


「こいつにダイレクトコントロールシステムは積んでない。お前の実力じゃ使いこなせないからな」


 本当のことではあるが、少し残念な気持ちにはなる。


「しょげるなよ。代わりに面白いシステムを積んでるぜ?」

「どんなのです?」


 問うとウィリアムは周囲を見渡した。小声で耳打ちしてくる。

 話を聞き終えたルグドーは目を見開いた。


「でも、いいんですか?」

「使い時を間違うなよ? 一度きりだ。だが、あいつを守りたいならそんくらいなきゃな。忘れるなよ? この機体は人を殺す道具じゃない。人を活かすための機体だ。本当にこの力が必要だと思った時に使え」

「わかりました。肝に銘じます」

「なんてな、そう気負うなよ。後、ホシには内緒な? 怒られたくないから」

「わかってます」

「それで、どうだ? 機体名は決まったか?」


 ルグドーはタブレットに入力し手渡す。


「はい。ボクの機体は――」



 ※※※



『じゃあ、ホシがチャンピオンになるという形に方針が変わったのね?』

「そうだ。彼は同意してくれるだろうか」


 プロンプトの秘策はこの計画の要でもある。他に手立てがないわけではないが、どれもあまり良い案とは思えない。

 何よりツキが保証している。このまま進めたかった。


『この秘策は諸刃の剣です。不用意に使えば大惨事になるでしょう。条件が整い次第、開示させて頂きます。すなわち、あなたが優勝した暁に』

「わかった。ありがとう」

『また……コロッセオで戦うのね』


 ツキの声音は悲しさを含んでいる。

 前回出場した時は治療費のため……純粋に勝負をするわけでも、強さを競っているわけでもなかった。ある意味不誠実だったかもしれない。

 そして今回もまた、世界の平和のために出場する。

 が、以前とは明確に差異があった。


「今回は任務のこともあるが……少しだけ、前とは違う気がする」

『どんな風に?』

「ツキがいなくなってから、私は正体を隠した。身体と機体に外套を纏わせ、声を合成音声にして。人々に顔が知られていると思ったからだ。邪魔をされては困るからな。でも……ただ邪魔をするだけじゃない人もいるって気付かされた」


 思い浮かべるのは一人の少年の顔。


「私のことを応援してくれる人が……私の戦いを、励みにしてくれている人がいると知った。私は、彼らの期待に応えたいと思う。逃げてしまった贖罪をしたいと思う」

『ホシ……』

「それにな、不謹慎ではあるんだが……チャンピオンと戦うことが少し、楽しみなんだ。今回は以前のようにはいかない。それはわかっている。だが、あいつと決着をつけたいと考えている」

『そういうことなら、任務とは別に……応援するわ。頑張ってね、ホシ』

「見ててくれ、ツキ。私とホマレがこの惑星で一番強いと証明して見せる」

『そのセリフは、もっと相応しい子に言ってあげて』

「む……」

『ホシさん!』


 タイミングよく、機体の外から声が掛けられる。足場でルグドーが手を振っていた。


『模擬戦がしたいです! お願いできますか!』

「こちらこそ、よろしく頼む」



 ※※※



 地下基地内の一画にある訓練場にて、二機のEGが対峙している。

 一つは黒の機体。当世具足を着込む武者の如く。

 もう一つはカーキの機体。こちらはモダンアーマーに彩られている。

 時代錯誤のような光景だが、EGでは特別珍しいことではない。

 両者とも、その手にはトレーニングロッドが握られていた。


『双方、搭乗者名及び搭乗機名をコールしてください』


 訓練プログラムの要請に応じて、それぞれのパイロットがコールする。


『ホシ・アマノガワ――ホマレ』


 ホマレからはホシからの返答が。

 カーキ色の機体からは、ルグドーの声が。


『ルグドー……ブレイブ、行けます!』


 ホマレに向かってブレイブと名付けられた機体が直進する。

 勢いよく振り下ろされたロッドを、ホマレが受け止めた。

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