吐かない
出そうと思って出るものじゃないし
かといって出したいと思っても出ないから
少しずつ自分に期待しなくなって
綺麗さっぱり諦めた
諦めることができた
たまに本とかいうものに挟まれてるミミズを目で追っていたら
目の裏でなんだか訳のわからない物体が複雑に絡み合って
脳内を駆けずり回ってそのまま棲みついた
その物体の形というか生態と言うかは
棲みつかせると勝手に体が理解するんだけど
他人に見せようにも脳みそを取って見せるわけにもいかないし
他人がそいつの存在を知るためには結局あれしかないわけだ
そう あれよ あれ
あれがあればすぐだもんね
そうよ すぐに決まってるわ
ていうかあんたが考えているあれってこれ?
そうよ それそれ あたしが言ってたあれはこれよ
あ これがそれならわたしの考えてたあれはそれじゃない
ならどれなんだろうね
とかどうでもいいしもういいよって突っ込みも入れたくなって
何かが頭の中で破裂して居なくなって
自分も居なくなったからもういいよってもう一回自分を突っ込んだ
っていうかこれは果たして詩なのか
いや、詩と言うよりは もはや
ちょっとした小説みたいに思いますがどうですかね
そうですね でも伝えたいことは結局何なのかっていうのと
中途半端に空いているこの文 と 文の隙間が気になります
走り切るなら走りきってほしいですよね
ちょっと止まってちょっと進むじれったさが絶妙にむかつくし
詩って文の短さを考えると文学界の短距離走に思えるんですよね
そう考えると自然と小説って言うのは長距離走なわけで
この文の長さは中距離そうなわけですから
名前のつけようがないんですよね
ペースの維持の仕方も分からなくなります
だからほらこうやって
息、切れ
して、き
た、で
しょ?
リズムを考えきゃ自分の中で
じゃないとほらこうやって
内側から止めどなく
あれが沸き上がってきて
出る寸前まで来ちゃったよ
どうする?もうやめる?
マラソンランナーならそう言われたらまた走り出すけど
もう僕は十分走り切ったしやめておこうかな
吐きたくないし
というか
吐かない
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