魔法陣で異世界来たのでクラスメイト探そうと思います

天宮 奏

第1話 異世界転送


これは俺がクラスメイトと再開するまでの長い話。


いつもと同じ日常…

この日常は永遠に変わらないと思っていた…

これは高校二年生の夏の出来事だった。


「拓海、早く外行こうぜ!」

「今日は何すんだよ優真ー」

そんなたわいのない会話を親友としていた時だった。


「なんだよこれ…」

突然俺らの足元に魔法陣らしき物が現れた。

その魔法陣は輝きだし俺らを吸い込むかのように…


"対象確認しました"

"不要物排除"

"召喚魔法発動条件達成"

"召喚を開始します"


俺らはその言葉が何を意味しているのかがまるで分からなかった。

ただ次の瞬間天と地が逆転したかのような揺れと暗くなる視界、同時に俺らの意識は途絶えたのだった。


聖女様がお目覚めになられたぞー!

直ちに陛下をお呼びしろ!

なんだ…この声は…

聖女?国王?何を言っているんだ。

赤城くん起きて…!起きてよ!

この声は吉野……?


目を覚ますとそこは俺達の教室ではなかった。


「赤城くん!目を覚ましてよかった……」

クラスメイトの吉野が今にも泣きそうな顔をしてそう言った。

「ここって……」

「私にもわからないのでもこの人達私のことを聖女様って……」

周りには沢山の人がいたがどれも俺らが知ってる顔はなかった。

それになんだこの服装……

顔つきとかも俺らと違うし……

そんなことを考えている時だった。


「やっと目を覚まされたのですね勇者様」

「は?勇者?」

「そうですとも貴方は偉大なる勇者様であられます」

「いや…俺普通の高校二年生なんだけど」

「高校?そのような物が貴方様の世界にはあられたのですね」

「は?」

不思議でしたかなかった。

ここは地球じゃないのか?

じゃあ一体……

「ジャワードよまず彼らに説明をするべきじゃ」

俺の前で椅子に座っている男がそう言った。

「はっ陛下、自己紹介が遅れてしまい申し訳ありません 私の名前はジャワード・メディチと申します。勇者様と聖女様のお名前をお聞きしても?」

「俺は赤城優真です…」

「私は吉野楓です…」

「左様でございますか。我々から簡単にこの世界についてのご説明とお2人の使命についてお話させていただきます」


このジャワードって人がいうには俺らはこのグラディウス王国に1000年前に時間差の召喚魔法を発動し、ようやく召喚されたらしい。

グラディウス王国は昔は大地が綺麗だったらしいが魔王の性で今は荒地がほとんどだという。

そんな時に1000年以上前に時差召喚をされた俺たちが現れたという。


「これは何かの運命に違いありません!」

「運命って……」

いや、待てよ。

ここには俺らしかいない。

他のクラスメイトはどうなったんだ?


「では、早速優真様と楓様の使命についての説明を…」

「ちょっと待ってくれ」

「どうされたのですか?優真様」

「俺ら二人以外に誰かいなかったか?クラスメイトが全員魔法陣の上にいたんだ!」

「私達が転送される直前に不要物排除って声も聞こえたよね……」

「ふむ、我々は大昔に勇者様と聖女様の召喚魔法を行いました。お仲間様もこの世界のどこかにいる可能性はございますが……時差召喚の為いつどこに転送されてるかまでは分かりませんし…もう亡くなられてるかと…」

「は?」

なんだよそれ…俺達を勝手に召喚しといてみんなはもう亡くなってるかもって?

「ふざけんな…!!」

「赤城くん落ち着いてよ!」

「では探せば良い」

「は?」

「挨拶が遅れたの、我はこのグラディウス王国の王。ガイン・ボーデンじゃ」

王族か……

「探すってどこを……」

「勇者は魔王を倒すために旅を出る。その旅の途中で探せばよかろう。例え亡くなっていようが手がかりは残っておるはずじゃ」

手がかりか…

それを探したところであの日々はもう…

「赤城くん……私クラスメイトを探したい!みんなでまた笑いあいたいよ!」

「俺もその気持ちは同じだ…」

「受けてくれる気になったかのう。」


まだ俺はこの人達を信じた訳じゃないし、今後も信用するつもりは無い。

でもクラスのみんなでまたくだらない話をして前を向いて話せる可能性があるのならば…!

「はい、魔王必ず倒してきます」


そうやって俺達の旅は始まりを告げた。

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