第5話「祝いの日」

根拠無き

混沌とした世界

イバラを踏み締め

不毛地帯に佇む不適な影


フェイクにブローする

エスパーが僕を捕らえ

降り止まぬ雨に置いてった


不甲斐ない体温を止めるように

息まで凍りつき

もがき苦しむ様を

一興と喰い物にされた


朽ちそうな僕は

脆弱な身をよじり

無粋な帳簿に拮抗して

新たな未来を掴もうと

身を振るうが


既に管理された世界で

人の行く末は

予定調和に取り巻まかれている


この先生きたとして

それが誰かの幸せであれば

良いとして

その幸せから覚める時

僕は夢を見せた代償を払えるか


ろくでなしで

ぶっきらぼうで

気取った自分で

飾りつけた まやかしで

それでも未来を見て

笑えたあの日は

確かな幸せだったと

いつか祝えるならば


その示した光は

きっと無駄では無かったと

そう思っていいだろうか

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