【カクヨム版】女王様はロマンの塊～古今東西女性君主列伝～

第1話 はじめに

　古今東西、歴史上には幾多（いくた）の女性君主が存在しました。

　イングランドのエリザベス一世や、ロシアのエカチェリーナ二世、エジプト・プトレマイオス朝のクレオパトラ七世、中国武周（ぶしゅう）の武則天（ぶそくてん）らの名前は、多くの方がご存じのことでしょう。

　その一方で、彼女らを凌ぐほどの業績を残しながら日本ではあまり知られていない北欧のマルグレーテ一世や、アフリカの地でヨーロッパの植民地化に抵抗したアンゴラのンジンガ＝ムバンデといった人たちもいます。

　また、ベトナム李（リ）朝の李昭皇（リ・チウ・ホアン）のように、権力者の都合でほんの一時だけ玉座に座らされた人たちもいます。

　彼女たちのある者は権力闘争の荒波に翻弄され、またある者は自らその渦中に身を投じ、それぞれに数奇な人生を送りました。

　本作では、これら有名無名の女性君主たちを一人ずつ（時には何人かまとめて）取り上げ、まったりと語っていきたいと思います。

　元々本作は、「小説家になろう」において私の執筆活動一周年記念企画として始めたもので、そろそろ完結も近付いてきたところです。

　このたび、なろうの内輪向けな表現を改めたり、後になってわかったことを追加したりといった加筆修正を行った上で、「カクヨム版」として投稿することにいたしました。

　そんなわけで、最初にご紹介するのは、連合（ユナイテッド） 王国（・キングダム）のエリザベス二世陛下亡き後、世界で唯一の女王となられた、デンマーク王国のマルグレーテ二世陛下です。

　どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m