第31話、お好み焼き『壇之浦』ランジェリー史上命令
ラムは次に、「お好み焼きラウンジ『壇之浦』」連れて行き、
服を全部脱がせて、女性用のランジェリーと赤いドレスを手渡した
「今から任務だ、異論は認めない。稼げ、命あるかぎり
働け」
がらがら・・・
ドアが開いた・・・
「おう、じゃまするぜ」
何だよ、この横暴そうオヤジは。
中肉中背、お腹が出てて、お肌はアブラギッシュで
無駄に性欲強そうなエロ親父。
「あら〜社長さん〜♡いつものシャンパンでよろしかったかしら〜
フェッラーリ・フォーミュラワン®・セレブレーションボトル2015年、シャッルドネ100%」
何この変わり身の速さ、ラム、ニッコニコじゃん、
女ってこわい。
「さすが、ママ、俺の好みよく覚えているな、
でも、たまにはユウヒの生ビールでも飲みたいな」
「じぁあ、シャンパンを生ビールで割ったのはどう?」
「ママ、グッドアイデア、ママは本当に気が利くね!」
「フェッラーリ・フォーミュラワン®・セレブレーションボトル2015年、1ダース〜いつもの3番テーブルへどうぞ〜」
「一本でいいよ〜」
「あれ?私の分もあるんじゃないの?」
「もちろんあるさ、じゃあ、一ダースで」
「嬉しい♡」
ラムが、信じられない様な満面の微笑みで、
アブラギッシュの猪みたいな太い首に抱きつく。
気のせいかアブラギッシュは少し涙目だ。
「おえ」
僕は吐き気を催してきた。フェッラーリ・フォーミュラワン®・セレブレーションボトル2015年、はF1の表彰式でシャンパンファイトに使われるシャンパンで、2023年当時で、一本6万円はくだらない高級な代物だ。100年後の異次元世界でどれくらいの値段がついてるか想像しただけで嘔吐しそうになる。
僕は朱雀健一郎23歳、そして、ここは、お好み焼きラウンジ『壇之浦』僕の次のミッションは、この店で、女装して、働きまくることだった。
毛の長いふかふかのベ赤い絨毯を敷き詰め部屋で、
初めて身につけるハイヒールを履いて、ほとんど裸の体に赤いシースルーの
ドレスを着せられて、テーブルからテーブルへ蝶ののように注文をとってまわっていた。股間がスースーして気持ちわるい。
ラムが僕の隣にきて、耳打ちした。
「おい。朱雀、お客様だぞ、”アブラギッシュ”はいいが、
”エロ親父”は言い過ぎだ。これは遊びじゃない、訓練だぞ、気を抜くな」
ラムはぴしゃりと言った。
ラムは、 生地の面積が恐ろしく小さいブルーのビキニの上から
シースルーのヴェールを纏って、両手にシャンパを持っている。
僕はラムの体をチラリとみた。
僕の推定では、ラムは、身長160センチ、体重46㌔、B80 W60 H82とみた。
僕は、”3Dスキャナーのスザク”と呼ばれていたのだ。
どんな女性でも、1方向からの写真を見ただけで、その人の3サイズを言い当てることができるのだ。
「お前の特技のようがよっぽど無駄だ」
「はいはい(思考を読まれている)」
「はいは、一回でいい」
130キロの巨漢である僕が、赤いワンピースを見につけて、
いったい何の訓練だというのだ。
「朱雀口を慎め、減点するぞ、お前の胸の内くらい、お見通しだ」
心の声くらい自由に言わせてくれな。
「朱雀、3番テーブルへGOだ、そして、どんなエロい手を使っても、
あのエロ親父のお気に入りリストの上位にまで、ジャンプアップするのだ!」
僕は、頭につけたウイッグを、耳の上までかき上げながら、腰をくねらせてポーズをとり、3番テーブルのアブラギッシュの方を向いて、
ばちん、とウインクをした♡
ドキュン♡
「朱雀まて、お前、アレルギー出てるか?」
「あれ、そういえば、女性アレルギー出てないです」
「そうか。だろうな」
ラムは意味深に微笑んだ。
あれ、ラムに女性アレルギーのことって話してたっけ?
「いけ朱雀、そして、あのエロ親父を上機嫌にして、
親父のトークをフルスロットルでステイチューンしてこい。
これは命令だ」
「????」
なんの命令か見当もつかないが。、とにかく僕に拒否権はないようだ、130キロの巨体をくねらしながら、イパネマの娘よろしく、僕は、約3メートル先にいるエロ親父と、サイドバイサイドした。
続く
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