ここでちょこっと休憩☕

悪女無双 登場人物一覧(前編)※第4章まで

 ここでは本編に登場するメインキャラクターと、第4章までに登場したキャラクターを、以下に紹介いたします。

 一部、紹介されないキャラクターもいる旨、ご了承下さい。


 また、この項目では第4章までのネタバレ要素が多く含まれます。ご注意下さい。


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<メインキャラ>

☆ベリア

 本作のヒロインにして、天界に住む輪廻転生の案内人。

 アシンメトリーの長い外跳ねの茶髪に、ピンクと水色のグラデーションがかかった瞳、そして現代的なパーカーにホットパンツ姿という出で立ち(たまにドイツの民族衣装であるディアンドル風の恰好で過ごしている時もある)。

 見た目は10代半ばの少女だが、下界とは時の流れが違うらしく、実年齢は不明である。

 天に召された者達を、異世界の悪女へと転生/転移させ、魔法を授けた上でそれぞれ決まった舞台へと送り出している。真の目的は不明だが、主に「ざまぁ展開」を起こしてもらうために送り出しており、無事にざまぁ展開を起こしてくれた者には「なんでも願いを1つ叶える権利」を与えてくれる。

 魔法で発現できるバインダーと羽根ペンを手に持ち、そこに天へ召された者達の個人情報を記しているらしい。天界で1人の時は、よく謎の独り言を呟いている。


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<第1章>

森山もりやま三保みほ

 千葉県出身の保育士。子供の面倒を見るのが好きで入ったものの、夜9時までの激務や残業、そして劣悪な人間関係に揉まれながらも仕事に励んでいた。

 若さと愛敬からか、子供を預けている保護者の一人から「男に色目をつかっている」と事実無根の嫉妬を向けられた挙句、通勤途中のホームで線路に落とされ、そのまま快速電車に轢かれ死亡した。



☆サラ・エンドリヒ

 遠い遠い国にある一流宝飾ブランドの次期会長にして、ロザリオ第一王子の婚約者。長い黒髪に赤いドレスという、まさに童話の世界さながら「悪役令嬢」の風貌。

フライマル王国での新規開拓と妃修行のため、会長である父の計らいで王宮に住み込みさせてもらっている。だが突然、ロザリオから婚約破棄を言い渡された事で、エリート街道一直線だったはずの自分の立場が一変する。

 人の心と心を入れ替える魔法を有し、それで相手の秘めた悪意や思惑を探る事を得意とする。もともと指導者としての素質がある故、敵を制裁するまでの作戦を立てるのが上手い。異世界における上流階級生活、および礼儀作法に慣れ親しむのが早い理由は、前世で保育士になった理由と深く結びついており、「小さい頃によくお姫様ごっこをやっていたから」。


☆ロザリオ・フライマル

 フライマル王国の第一王子にして、サラの元・婚約者。アカデミーで知り合ったフランチェスカをサラが虐めていたという理由で、衆目の前で婚約破棄を言い渡している。ジュリオという病弱の弟(第二王子)がいる。一度怒り出すと中々口が止まらない。

 サラの悪評を耳にした事による破棄は、自らを正当化する「後付け」であり、実際はフランチェスカと火遊びしたいのが原因。その独占欲は実に恐ろしいもので、自分から逃げられないようにするため、フランチェスカの親族暗殺という孤立誘導を企てていた。

 当然、その事実を知ったフランチェスカとは口論の末、破局している。


☆フランチェスカ・ランドゥメンヌ

 アカデミーに転入してきたという“ヒロイン”。お淑やかで品格があり、おまけに倹約家という人格者でロザリオから好かれている。そんな彼女に敵意を向けていたサラの婚約破棄に対しても、決して加勢に加わる事なく、気が立っていたロザリオを落ち着かせていた。

 だがその立ち振る舞いは妃の座を得るための「演技」であり、実際は私利私欲のためなら王室の男達に身売りをしてまで、サラに濡れ衣を着させてきた悪女である事が判明。だがそれでも自分の家族の事だけは大切に思っている様で、そんな家族を暗殺しようとしたロザリオとは口論の末、破局している。


☆クララ

 サラの使用人。メイド風の恰好をしているが、実際は一流宝飾ブランド社長秘書のような立場。先の婚約破棄で存続が危ぶまれたサラを信頼し続ける、数少ない理解者の1人である。


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<第2章>

佐藤さとうまりな

 埼玉の公立高校に通う女子高生。ふわっとしたボブヘアの茶髪でやせ型、日本人にしては割とクッキリした可愛らしい顔立ちをしている。

 父親が「殺人」の冤罪で逮捕された事を受け、生徒教師問わず周囲からいじめられる様になり、その境遇に耐え切れず薬のオーバードーズで自殺を図った。だが天界へ訪れたものの実はまだ死に切れておらず、その間の暇つぶしとして、ベリアの命によりそのまま「佐藤まりな」として異世界に転移させられた。

 歌が得意で、その歌を駆使した「音をカタチに」する魔法を用いる。その生成クオリティは非常に高く、お菓子から化粧品、衣服だけの発現に留まらず、果ては無数の剣を周囲に纏って投擲、3m超もの岩の柱を突きあげ盾にする程の実力の持ち主。(ベリア曰く「元いた世界での因果律の高さ」が、魔法発動の規模や威力等に深く関わっている模様)


☆リュドミラ

 まりなの転移先である修道院のシスターであり、女子寮の寮長。本来は神父がもつ修道院なのだが、諸事情により神父不在のため、彼女が代わりに院内の管理を行っている。

 転移したてで、右も左も分からないまりなに色々教えてくれるだけでなく、神への賛美歌として歌の場を設けてくれた。


☆カミーユ

 修道院がある寂れた街の地主。諸事情により夫に逃げられ、リュドミラ同様碌な化粧やスキンケア等ができず困っている。初老よろしく少しおしゃべりでお節介焼きだが、根は面倒見がよく、可愛い子には旅をさせることを信条としている。


☆女王

 転移先の国が寂れたすべての「元凶」。国におめかし禁止令を出し、枯渇した資源を取りに行ってもらう事を条件に男たちを国外へ出向かわせたが、実は前述した理由は女王がついたウソ。実際は自分一人だけが国一番の「美」を纏いたいがために、国中からおめかし関連の物品を取り上げていた事が判明した。

 そんな「自分よりも美しくあってはならない」という理由で、美を歌で生成するまりなの処刑を命じたものの、まりなの強大な魔力に成す術もなく身ぐるみを剥がされる。美しく纏っていたのは表面だけで、化粧や香水で誤魔化していた肌や髪は汚く、性格も醜かった。


☆国王

 転移先の国の君主。妻である女王を国内でもっとも美しい人だと絶賛していたが、実はかなりの浮気性であり、その浮気が原因で放置された国の治安は壊滅状態。ひとり責任を負わされた女王も、国民からおめかしを奪わなくてはならないほど追い詰められてしまった。

 美こそ正義という考えの持ち主であり、醜い女は無価値とみなし男達だけで国を見捨てようとする始末。ついには女王の身ぐるみが剥がされるや否や、女王をバケモノ扱いし大喧嘩に。その始終を目撃した国民からは批判が殺到、さらには夜逃げという、最後まで救いようのない男であった。


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<第3章>

☆エレノア

 人目のつかない森の奥で育った村娘。15歳という若さで2回りも年上の商人と結婚させられ、その後、商人の不倫相手により刺殺された。

 最初は若さゆえの妬みで、商人に不倫さえさせなければ自分は生き延びれると思っていた。だが実際は、自分が名誉の殺人に処される運命は既に結婚の段階で決まっており、その原因である「村の男達からの処女喪失」を回避するため、11歳の頃へと逆行転生。

 灰色の美しい長毛イエネコに変身できる魔法を授かり、生まれ育った村から逃走。無事に森を抜け、辿り着いた街でどう生きていこうか悩んでいた所で、ロイと出会う。

 客人用に出されたパンを一口食べただけで、思わずその美味に感動し涙を流すほど、転生前はとても不健康かつ貧しい生活を余儀なくされていた。


☆ロイ・アンドレアス

 人外が住まう国、アンドレアス公国の王子。エレノアと出会った当初は15歳。

 さっぱりした黒髪にケモ耳が生えた容姿端麗な獣人であり、動物の考えていることや言語が分かる。そのため迷子猫状態だったエレノアを「猫に変身できる人間」だとすぐに見抜き、大変な思いをしていると悟った上で、彼女を王宮へと連れてきた。

 普段は獣人である事を隠すため、街中ではフードを深く被り、ケモ耳が見えないようにしている。少しキザな一面があるが、人懐っこい性格で、困っている人を見かけると放っておけない。エレノアと結婚した数年後には、かなり父親似のルックスへと成長している。

 「笑うかどには福きたる」がモットーであり、当初は引っ込み思案だったエレノアも、今ではロイのお陰でとても明るい女性へと成長している。


☆リゲル・アンドレアス

 ロイの父で、アンドレアス公国の王。人間の妻・ルミニークとは死別。

 野性的な風貌だが、上品な衣服とアクセサリーを身に纏っており、まるでサバンナを統治する獣王のような出で立ち。ロイ同様黒髪にケモ耳を生やした獣人で、街では人間のふりをしている。人間界での職業は作家。

 人間の悪しき部分や歴史を、もう何百年と見てきたかのような節で話すが、それもそのはず彼の正体は魔王ルシフェルの悪友。エレノアが、そのルシフェルの娘がいる天界から転生してきた事に気づいており、これも何かの縁だとして、彼女の入国を快く受け入れた。

 一見、粗暴な印象があるが根は面倒見の良い性格で、人間の勝手な都合で不憫な思いをしてきた人外たちが安心して暮らせるよう、建国した経緯をもつ。


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<第4章>

小池こいけあや

 過度の急激なストレスに晒され、突発性記憶健忘の状態で天に召された女性。享年29。

 30手前で婚期に焦り、交際相手に結婚の意思を問うたところ、カッとなった相手から何時間も殴られ続け死ぬという、理不尽かつ悲惨な最期を送っている。

 かなり根に持つタイプで、無抵抗状態で殴られていた時はひたすら耐えていたが、自由の身になった今ではその殴った相手に対し、殺意ともとれる恨みを向け続けていた。



☆クリシーヌ

 アレクと結婚したばかりの侯爵夫人。ペタンとしたダークブロンドヘアのスレンダー美女。

 式のわずか1週間前にアレクから婚約破棄を言い渡されたものの、両家の都合により「今から変更は不可能」だとして、半ば強引に結婚させられた。それが原因で、本性を現したアレクの手により地下牢へ放り込まれ、本来なら精神的に追い込まれ自殺する運命だった。

 だが、綾が転生したクリシーヌはベリアから「ワープ」の力を授かっており、そのお陰で無事に地下牢から脱出。更にはその力を駆使し、アレクが付け狙っていたエリスの家を突き止め、エリスとともに「アレクを制裁する」と持ちかけ意気投合。

 その一件以来、結婚は「もう十分だし懲り懲り」とした上で、暫く独り身で暮らしたいという思いを両親に打ち明け、渋々承諾をうけている。


☆アレク

 爽やか系の侯爵令息。サラサラの金髪ロングに端正な顔立ち、更には誰に対しても穏やかで優しい口調の、まさに「白馬の王子様」のような存在。

 だがそれは両親に対してもそう外面よく振る舞っているだけで、実際は自分の快楽と金のためなら、用済みとなった女性を平気で死に追いやる様なまさに「悪魔」のような男。彼が率いるメイドたちも、薬物で洗脳されているため、誰もその異常さに気づけなかった。

 貴族特権で、しばらく彼のそんな悪行が世に知られる事はなかったが、のちにクリシーヌとエリスの説得で動いた近衛騎士に目を付けられ、強制家宅捜査のすえ牢獄違法所持が認められ、逮捕された。


☆エリス

 湖畔の森に豪邸があるお金持ちのお嬢様。一見地味な印象を受けるが、一人娘であるがゆえ過度に上流階級ぶりをひけらかさないよう、謙虚に振る舞っている。

 その素性に気づいたアレクから、望んでもいないアプローチ(という名のストーカー行為)をかけられ続けうんざりしていたが、クリシーヌとの面識により、アレク制裁に協力すると意気投合。父の知人であり、貴族よりも強い立場であるドルイド近衛騎士を説得し、のちのアレク逮捕へと繋がった。


☆神崎隆二

 クリシーヌの前世、綾の交際相手。名前のみ登場。

 DV癖があり衝動的になりやすく、結婚を迫られた事でつい頭に血が上り、綾を殴り殺してしまう。だが自分が捕まりたくないからと逃走を図った結果、匿ってくれた友人の裏切り行為(コッソリ通報)により、逮捕された。

 収容先の刑務所内では、そもそもの罪の重さとクリシーヌが叶えた「願い」の相乗効果により、想像を絶するような「生き地獄」が待っている事だろう。


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 次回、悪女無双 登場人物一覧(後編)はエピローグの後に掲載。

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