となり世界に住んでいた魔女が僕にもたらした幸せ

@BlueButterFly

Page.1 魔女との出会い

 僕の批判ひはんはすべて、僕が犯した唯一の間違いから始まりました。それは、眠っている従姉妹いとこの胸を触ったことです。

 そのとき何が思い浮かんだのかは分かりませんが、いとこがソファで昼寝しているのを見て、少しイタズラして揉んでもいいのではないかと思いました。

 しかし、それは大きな勘違いであり、間違いでした。



 いとこの歌方椿うたかたツバキは僕を許さず、僕を十字架じゅうじかにつけた。

 その結果、学校と、僕自身の家族は、僕を嫌悪感けんおかんを抱き、僕を家から追放ついほうした。


 こうして僕の新しい学校生活が始まった。


 転校しても評判は最悪中の最悪。僕がその間違いを犯したという理由だけで、誰もが僕から遠ざかり、いじめられてきた。


 高校1年生の途中で、僕はもう耐えられなくなった。

 自殺を決意する。



 丁度その日に限って何か運命的な巡り合わせか、嵐のような強い大雨が私の部屋を襲い、窓のガラスを割った。 丁度良い。僕は床に散らばったガラスの中から最も鋭利えいりな破片を手に取り、首に当てた。


 そして次の瞬間だった。


 紫の瞳と長い白い髪を持つ美しい女性が僕の部屋に現れた。魔女のような独特のデザインのローブを身にまとった彼女は、ドアからでも窓からでもなく、どこからともなく出てきたのだ。



 この時は――まだ彼女が魔女だということも、彼女を好きになることも知らなかった。




「重度な憎悪を辿ってようやく異空間転移を成功させたのはいいが、ここは一体

 どこだ? 貴様は何をしている?」

「……自殺……」

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