ミドル②

シーン⑥:今はもう戻れない…え?本当に?


GM:はい、ではディメンジョンゲートまで使って急いで公園に向かった君たちが到着早々に目に入った光景は…

日和:傷付いた妹ちゃんが倒れてて?

GM:逆です。良い極り方したのか左手首を抑えて痛みにのたうち回る美香と、

「ウィィィ!」

と言う咆哮と共にテキサスロングホーンの形にした右手を天高く掲げた野生のスタン・ハンセンと化した撫子ちゃんですね。(一同爆笑)

日和:一般人相手にエフェクト使わない精神性は評価するけど関節技でダウンするなよ軟体動物(エグザイル)なんだからさぁ。(一同笑)

GM:ちなみに美香が張ったのか公園にはワーディングが張られています。どうやら撫子を無力化して逃げようとしたら何故かワーディングが効かずに寧ろ隙だらけになったところ狙われて手首極められた、と。(一同笑)


桜:ナデちゃん、大丈夫?ここ空気汚いけど気分悪くないか?

撫子:いや、この状況作り出した私が言うのもなんだけどさ、まずは美香ちゃんの心配が先では?妹、愕然。


日和:良いキャラしてんなぁ妹ちゃん。(笑)


撫子:美香ちゃんがさー、お兄ちゃんに会う資格無いとかほざいたからついかっとなってさー?あ、足止めもう良い?帰ってお母さんとお父さんと桃ちゃんとでスマブラの予定があんだよね!(一同爆笑)

桜:え?お母さんもお父さんもモモちゃんも誘われてんのにお兄ちゃんそれ知らない。(一同笑)

撫子:美香の手首を優先するのだ!それでは皆さん、アスタラビスター!(一同笑)


桜:どうしよう、妹が狂人。(一同笑)


美香:来ちゃったんだ、桜…“薔薇と蛇”と一緒に居るって事は、そっち側なんだね…こんな私、知られたくなかったな…


桜:いやまぁ、野生のスタン・ハンセンに手首極められる幼馴染みとか俺も見たくなかったけどさ。(一同爆笑)

日和:シリアスシーンだ自重しろ。(笑)


桜:そういうお前はFHかよ…何でそんな事になってんだ!

美香:一年ほど前かな…たまたまバスに乗った時にバスが事故ってさ…気づいたら、もう化け物になってた…それからかな。シャドウナイトの下でそれはもう、色々やらされてさー…本当に、色々…

日和:…っ!?

美香:だからさ、わかってはいるんだよ…どれだけ望んでも、あの頃みたいな日々は帰ってこないって…


桜:無言で歩いていきます。


美香:シャドウナイトは言ったわ…私と桜の主の力が合わされば、街一つを変えられるって…そうすれば、もうあの頃、何も知らなかった自分が居ても良い場所が、出来るかも知れない…

桜:だったら…

美香:わかってるよ、戻れないよ!でも、私は変わっちゃったんだ!だからさ…!



桜:だったらなんでまだそのネックレス着けてんだよお前。



GM:ギクリ、と身を震わせます。

日和:よし!良いぞ言ってやれ!

美遊:ここからがハイライトですよぉ?!

桜:どうでもいいけどもうシナリオ大分脱線してるよねぇ…


桜:お前はもう変わっちまったなんて言うなら、何でまだそんなもん着けてやがる。それこそ三年前から、変わらないお前が居る何よりの証拠なんじゃないのか?違うと言うなら、外せば良い…俺は気にしない。


GM:では美香はそれを聞き、遂に膝をついて泣き崩れます…



美香:…出来ない…出来ないよぉ…ッ!



桜:近付いて抱きしめる。意地でも逃がさん!(一同笑)



桜:あの頃と変わらない日常が欲しいなら、俺がずっと一緒に居てやる…だから、こんな事もうやめろ。俺達の隣に来い。

美香:でも、私、ファルスハーツで色んな人を傷付けて…

日和:それなら私だってそうだわ。元実験体だよ?

美香:この街も傷付けようとして…

美遊:これから償えば良いんですよぉ?どうです?うちの支部で働きませんかぁ?

美香:か、帰る家だって無いし…

桜:いや家来いよ。半分家族みてぇなもんだろ。



美香:私、普通じゃなくても生きてて良いの?



桜:当たり前だろ。



GM:ではお三方、美香の説得に成功してしまった君たちは今からクライマックスフェイズに移行します………あれー?どうしてこうなったぁ?(一同爆笑)

桜:九割GMの悪ふざけが原因だと思うんですけど。(笑)

GM:じゃあしょうがない。(一同笑)

日和:まぁこの場面では本来説得出来ないですからね。(笑)

GM:だってプレゼントのネックレスに引っかけて説得するとか言いだすからー!(裏で桜PLがやる、と美遊PLが打診してきていた。)

美遊:桜さんの面目躍如ですねぇ。よっ、スケコマシ!(一同爆笑)

桜:殴りてぇ…(笑)

GM:で、ボスデータ調整するからちょっと待って。30分ほど休憩しましょう。

一同:うぃー。

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