第5話
僕とボクのご主人様
僕
〜ディアロプスのメシ、ロプ~
「はぁ、はぁ、はぁ」
まだ昼なのに薄暗い森を走る。
もう既にどこを走っているのか分からない。
後ろからはずっと僕を追いかける小枝や草を踏む音がずっとしている。
もう息が、ハァ
捕まっちゃダメなのに、ディー様
もし僕が捕まってメスに食べられてしまったら、もう僕はディー様のものでは無くなってしまう。
ディー様があんなに外に出ては行けないと言ってたのに。
僕が約束を破ったばっかりにディー様に会えなくなってしまったら、どうしよう。
ディー様にはお腹いっぱい食べて欲しかった。美味しいって言って欲しかった。
ディー様に喜んで欲しかったんだ。
カリユの実を取りに来なければ、メスに見つからなかったのに。
メスは僕を食べてしまうんだ、
食べたあとなぶり殺して遊ぶって、ディー様が教えてくれたのに。
約束を守れなくてごめんなさい。
もう足が言う事聞かないよ!
足が上がらない。
心臓が痛い。喉が焼ける。苦しいよ。
ディー様
僕は木の根につまずいて転ぶ。
足音がどんどん近づいて来る。今さっきより足音が多くなっている。
起き上がろうと手を地面つこうとしたら、首根っこをガッシリと掴まれて、ソレの顔が見えるまで持ち上げられた。
僕に似た顔立ち、でも口はニッカリと笑っていて気持ち悪い。胸には大きな瘤が付いていて先端がでっぱっている。
コレがメスかぁ、怖い、食べられてしまう。逃げたいのにもう身体がピクリとも動かない。
「やめて来ないで」
メスは首を傾げるだけで、あーとかうーとかしか言わない。
周りを見渡すと、他にも沢山のメスが僕の周りをとりかこんでいた。
長い麻縄を持っているメスが僕の近くの太い木の幹に近づいて、僕の胸辺りの高さ位に麻縄を3重巻き付けた。
両端がだらんとたらしている。
僕を持ってるメスが縄に僕の両手を繋ぐ。僕は怖くて震えていた。
着ていた着物は割かれてそこら辺に散らばる。
メス達は嬉しそうに喝采を挙げている。まるで祭りのよう。
祭りと言えば祭りなのだろう。
チマツリという名の祭りだ。
僕は食べられるのが怖くてふるえている。
今は木と向かい合っているが後ろを振り向いてしまったら。喝采をあげるメスたちに食べられてしまう。
しっかりと縄に結ばれた僕は、肩を掴まれて地面に腰を下ろさせられた。
腕がバンザイしている形になった。
腰を持たれてくるりと向きを変えさせられた。
歓声が大きくなる。
縄が絡まって腕が締め付けられた。
僕を持っていた、メスに両膝をガシっと掴まれて足を開かせられた。
また、歓声が大きくなった。
メスは、僕の棒を持って上下に動かし始めた。
「ヤメテ、イヤダ、僕に触らないで」
僕が声をあげる度に歓声が大きくなる。
「いやだーーー。ムグッ」
あまりにも大きな声を出した僕に縄を口に入れられて出されないように僕の頭に巻き付けて縛った。
んーんーんー
怖くて震えている。僕の肉棒もより小さくなる。
メスがため息をついて、後ろで見ているメスたちに向かって叫ぶと、一人のメスがカゴに何かを入れて持ってきた。
カリユの実だ、どうして?
一人のメスが僕を上に向かせ、カリユの実を僕の口の上で絞った。
縄に染み込んでくる。僕の口に甘い果汁がながれてコクリと飲み込んだ。
メスは何個も実を絞って口に果汁を注ぎ込む、コクんコクんと飲み、飲みきれなかった果汁がこぼれて、首を伝い胸を通って、臍を過ぎて、僕の棒にまでかかる。
口に注いでいた果汁を僕の肉棒にふりかけた。
ムクムクと大きくなった肉棒を見たメスが喝采をあげる。
縄に染み込んだ実の甘さがクラクラとさせて、頭がボーっとしてくる。
メスは着物の裾を上げてパックリと空いた割れ目を僕の肉棒に近づける。
ンーンーンーンーーー。
ダメ、ディー様のもので居られなくなってしまう。
ヤメテ
暴れる僕を数人で押さえつけて僕の棒をヌラヌラと怪しく濡れる割れ目に押し付けて沈めていく、ヌメりがあつい中に何回も出し入れされて、少しづつ感じたことの無い感覚に囚われ圧がかかり吐き出したい、それしか考えられなくなり
弾けた。
もうディー様のところには帰れないと感じた。
あとはそこにいるメス達が代わる代わる僕に跨り僕から絞り出させた。
次に僕は後ろ向きにさせられて、穴に差し込む初めは細い棒で、少しづつ太くなっていく、
もう頭の中には吐き出したい。それしか考えることが出来なくなってきた。
もう無理やり棒が差し込まれる。
痛いのに痛みが遠い。
周りに充満しているカリユの実の匂いのせいかもしれない。
もう到底入らない太さの棒を差し込まれ、コンパクが空に帰って僕はシんでしまった。
ボクのご主人様
ボクは身体から離れて空に漂う。
早く戻らなければと思うのに身体に近づくことも出来ない。
なんで身体から離れたのか分からない、なんでだっけ?
身体がドサッと地面に倒れて、身体が抜け殻になったのを知った。
見たことの無い怖い生き物が金属の棒で、抜け殻を殴打して、興味を無くして立ち去った。
悲しみと後悔、どうしようもない不安が思考を埋めつくす。
しばらくして大好きなご主人様を見つけた。抜け殻から離れた所でご主人様がボクの名前を呼ぶ。キョロキョロとしながら少しづつ抜け殻に近づいている。
ボクは嬉しくなってご主人様の名前を呼ぶ。
ディー様、本当はもっと長い名前なんだけど、ボクが覚えられないから、ご主人様が呼びやすいようにって、ディーと呼んでいいって言ってくれたんだ。
大好きなご主人様。
ご主人様ならボクを抜け殻に戻してくれるかも知れない。
ボクら一族は生まれながらにして罪をというものを背負って生まれてくるだって。大昔にタイザイというものをしたらしい。
だからボクら一族は、尊いコンパクのご主人様一族に身体を捧げて禊というものをしなくちゃ行けないんだって。
ご主人様一族に教わったんだ。
痛い機械に身体を入れて切れたカラダをご主人様に召し上がって頂くこと、それは幸せな事なんだよ。
あぁ、ボクをいっぱい召し上がって貰いたかった。
ボクは出来損ないで、1回の食事に手足との5本しか召し上がって貰えない。ボクは手足が生えるのに何時間もかかってしまうから。
なのにご主人様は優しく頑張ったね、いい子だって慰めてくれるんだ。もっと慰めて貰いたかったなぁ。
あっ、ご主人様がボクを見つけたよ。
どうしたんだろう、ご主人様がボクの抜け殻に縋り付いて泣いている。
ご主人様がお仕事用のお着物の一部を外して、その中に抜け殻を仕舞った。
いっぱい仕舞う所があるんだよ
お仕事で使うんだって。
あぁあ〜ご主人様ボクを仕舞っちゃった。もうボクは元に戻れないや、新しいカラダを見つけなくっちゃ
ご主人様にまたボクをお腹いっぱい食べて貰うんだ。待っててね、ご主人様。
ボクは、体を探して空をただよう、そのうち真っ暗な所に行ったよ。
とてもとても長い間暗い所をさまよった。
寂しい、ご主人様に会いたい、喜んでもらいたい。
さみし、ごシュ、、ン様あ、たタたタタィ
サミシイサミシイサミシイサミシイササササササ
ヨロコンデヨロヨロヨヨロロロコロコロコロス、、、
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