第80話 ダルシュテル大陸の四季

『みゃー!!みゃ!』

『ぷりゅりゅぷりゅ』

『サクラ拾った素材はここに置いておくぞ』

『フシュシュ』


着いたスライムの沼でヴィヴィとモモがスライム討伐を担当。


死の森のスライムよりもかなり弱く、デコピンでも倒せそうな勢いで弱いので2匹に経験値稼ぎを兼ねて頼んでいる。


ヴィミエナが倒したスライムの素材回収をしてくれていて、マリモには下水道清掃装置に必要な大きいゴミをキャッチする為のネットみたいな物を作って貰っている。


私はというと、ヴィミエナが回収して来てくれた素材で色々実験中。


ブルースライムの耐水性や、ブラウンスライムの耐久性アップの効果がどんなものかを調べている。


実験しながら新たな物も作った。それはラップモドキ!!


食品とかを包めれば衛生面でも良いし、上手く空気を抜いて真空パックみたいに出来れば保存期間も伸ばせる用になるもんね!




実験の結果、やっぱり死の森に生息するスライムに比べると品質が落ちるみたいだけど、付いてる耐性効果は同じみたい。


なので、この森で取れるスライムの素材で下水道清掃装置に使う防水塗料と耐久性アップの塗料を沢山作っておく。


他にも幾つか作りたい物があったのでそれも試作を繰り返す。


実はダルシュテル大陸はもうすぐ寒い時期になる。


この大陸にも四季の様なものがあり、1年の始まりは冬。そこから春夏秋と続いていくそう。


元の世界の12ヶ月にあたる暦が10ヶ月になっており、


冬が、れいつきむつノ月、しくノ月。

春が、あまねノ月、こうノ月。

夏が、もんノ月、ようノ月。

秋が、ちょうノ月、しんノ月、ついノ月。


ここだけ凄く和風っぽい響きなのは謎だけれど…。



今は秋の神ノ月。あと2ヶ月でこの世界の新年と共に寒い季節になるそうな。


なので、防寒対策の為にスライムのゼリー部分で湯たんぽ、レッドスライムの火属性効果部分を抽出してカイロを作れないかと思って色々と試作している。


物作りの素材としての使い道の多い、ブルー、グリーン、ホワイトスライムに至っては食材にもなる。




色々と実験と試作をしていたら日が傾いてきたので今日はこのまま死の森の拠点に転移。


「ただいまクロリスちゃん!」


『きゅきゅ ーおかえりー』


プレゼントした専用ハンモックで寛いでいるクロリスちゃんに挨拶をしたら夕飯作り。


今日の朝ヴィミエナが狩って来てくれたコカトリスのお肉とダイコーンで鶏大根!


シャーモンとアボの実のカクテルサラダ。


カクテルソースの為の材料が全部ある訳ではないのでなんちゃってだけれど、ジャイアントゴートのミルクと調味料セットのお酢でカッテージチーズも作った。


ばあちゃんと住んでた頃、よく牛乳とお酢で自家製チーズを作ってたのがここで活きるとは思わなかったな。


まあ、ヤギのミルクで作ったのは初めてだったけど美味しくできたので良し!


ぽていもとオニオーンの味噌汁と作り置きしておいた白パンでいただきます。




…やっぱり米が欲しい!!









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