こういう世界観・筆力・文学を待っていた

 僕は正直な人間なので正直に書くと、僕は自分がカクヨムの大多数をしめるライトノベル或いはライト文芸とは相容れない「お堅い純文屋」であり、カクヨム内で似たような書き手を探すのは難しいと、知っていた。

 のだが。

……おったわ、こんなところに。『同志』が。

 小説の書式をきちんと理解した上で独特の世界観と展開を描き、且つ本作で重要なアイテムであるコンテンツは「現在進行形」でリアリティも抜群。まさに僕が読みたかった・待っていた作品だと、率直に感じた。

 ネタバレを防ぐために抽象的になってしまったが、そして勝手に『同志』とかほざいたが、本作は掌篇ながら大変読み応えがあるので、「現実」を描く作品を探している人間は必読である、と〆る。