むかしむかしあるところにアリさんとキリギリスさんがいました。

働きもののアリさんは円安で茶の間のあらゆる品物の物価上昇に苦しみ、Vチューバーのキリギリスさんは収益をドルで貰っていたので貯蓄を増やしました。

「ノオォオン！

一次産業つらたにえん！もう廃業するしかない。

このままでは冬が越せないよう！」

アリさんは嘆きました。

「アリさん、じゃあ一緒に動画撮ろうよ。

んでVデビューしちゃおう。

なんなら機材一式貸すし」

今のキリギリスさんは心と財布に余裕がありました。

「うっ…。

でも、僕は一次産業がやりたいんだ。そうやって儲からないからってみんなが一次産業をやらなかったら、一体誰が食べ物を作るんだい。

僕は一次産業が好きなんだ」

「そうなの？ざんねん」

「でも機材は借りる。

それで一次産業のPR動画を世に広める」

アリさんは働きものでしたので、新たな販路開拓に貪欲でした。

「う〜ん正解〜。

じゃ早速やろう、まず何から撮りたい？」

こうして二人はなかよく経済の冬を越しました。

おわり

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