第2話 違和感2

 私の名前は御子柴有加里みこしばゆかり、16歳。友達からは明るく活発な子として見られていると思う。それに、多少のお世辞もあるのだろうけど、人よりは容姿が良いのだと思う。


 そんな私はやっと第2次性徴が訪れてきた。それまでまな板と言われていた私の胸は急に膨らみ、Aでもゆるゆるだったブラがこの数カ月でCじゃないとキツく感じるようになってしまった。

 そして、ツンツルテンだった股間にも和毛にこげがコンニチハしだしている。


 最近の私は少しおかしい。これまで興味などなかった男子の筋肉にちょっとドキドキしているのだ。

 それも、ガチガチのじゃなく普段はソフトな感じなのに、力を入れた時にギュッと引き締まる腕の筋肉に胸がドキドキするのだ。

 同じクラスの神楽坂くんの腕はそういう意味で私の理想の腕だ。

 今日もコッソリと隣に座る神楽坂くんの腕を見ている。椅子から立ち上がる時に机に置かれた腕に一瞬、力が入ると筋肉の束がギュッと収縮されて見える。

 私はその瞬間を見てエクスタシーに似た気持ちになってしまっているのだ。


 あの腕で抱きしめて貰いたい。あの腕で乱暴に私のお尻を叩いて欲しい……


 私の中のモブ子が今日も私にそう囁いてくる。


 でもそんな私はコレって普通の第2次性徴なの? という違和感を感じている。

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