富士山
富士山の頂上付近で、白い霧の中、キスしてるなんて。
富士山も、うちら高校生に対して、可愛いこと、してくれますねぇ。
富士山も、なかなか、やってくれる。
修学旅行の高校生たちの登山途中で、幻想的かつ、めっちゃロマンチックな白霧を発生させてくれるなんて...
そんなん、キスしてまうやんかっ!
富士山のあちこちで白い霧の中、みんなキスしてるんちゃうやろかっ?って、思ってる、うち。
うちも、花奈ちゃんと、濃い霧の中、濃いキスをしてるよっ!!
抱き合いながら...
☆
しばらくして
サーーーーーッ
と、白い霧は、風と共に去りぬ。
風とともに
ピューーーーーッ
と、吹き飛んで行ってしまった、白い霧。
うちは、花奈ちゃんと抱き合ってキスしてたけど、まわりのみんなも、それぞれ、だれかと
ワーワー!キャーキャー!
騒いでいる。
霧も晴れてしまったから...
☆
そしたら
すぐ、そばで、香絵ちゃんも、しおりちゃんと抱き合っている。
さては...香絵ちゃんも...しおりちゃんと...キスを...してたんと...ちゃうやろかーーーッ?!
キャーーーーッ、香絵ちゃあああああん
☆
香絵ちゃんも、うちに気付いて、めっちゃ笑顔で笑ってる。
顔、めちゃめちゃ紅いぞー!香絵ちゃあああああん
うちら4人で、走りながら、富士山を降りて行った。
☆
5号目まで降りて行ったら、バスのところで、バスガイドさん、待っててくれてる。
「あ、バスガイドさあああああん」
うちは、バスガイドさんのとこに走って行く。
「おかえりー!あやなっちー!」
って言ってくれてるバスガイドさん。
「ただいまー!富士山、登ってきたよー!」
「なんだか、白い霧、出てたみたいですねー!」
って、バスガイドさん。
「そうなんですよー!...えへへ...」
「なに照れてるんですかー?」
「あはは...めっちゃ良き想い出の富士登山でしたよーーーッ」
「それは良かったですねーー」
☆
高校にバスは到着した。
バスを降りる時、バスガイドさんは、うちに
「はいっ!あやなっちには、これプレゼント...」
って、うちに、可愛らしい紙袋を手渡してくれた。
「え?プレゼント?...なんですか?」
「下着よっ」
「え?...下着?」
「そうよっ!...うちの...」
「バスガイドさんの?...下着?」
「そうよっ!...うちの、はいてた...可愛い下着...」
「えーーーーっ?バスガイドさんの、はいてたやつーーー?」
☆
うちは、自転車で、高校のグランドをクルクル
回ってる。
みんな、だいたいもう下校してた。
バスも
ブィーーーーーンッ
って、高校のグランドから帰りはじめてる。
うちは、自転車に乗りながら、バスガイドさんに手をふった。
バスガイドさんも笑顔で手をふってくれてる。
「ありがとうー!バスガイドさーん!ありがとう!富士山!」
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