異世界に召喚され帰還した元勇者、帰還したら50年も経ってて浦島った上に現実世界もファンタジーに侵食されてた件〜しかも、いつの間にかダンジョンの番人扱いまでされてるオマケ付き〜
第86話 自転車で動きまくって孵化させてた過去が懐かしい…
第86話 自転車で動きまくって孵化させてた過去が懐かしい…
第86話
進side
「何、ポ◯モン博士みたいな事をやってるんだお前は?」
中から何が飛び出すか分からないだろ、ソレ?
ゴ◯ゾウか?ヨーギ◯スか?ズル◯クか?それとも、オンバ◯トか?
下手したら、マナ◯ィとかフィ◯ネとか出てきそうなのよな………
────ポケ◯ンから一旦離れようか、うん。
「おっ、終わった?」
「ああ、この層のボスモンスターはぶっ飛ばしておいた。」
「サンキュー!じゃあ、次の層に降りた時に色々と説明はしてやるよ。」
☆☆☆☆☆
「似た様な光景が続くなぁ………」
「ずっと、無駄に広い洞窟って感じだよなぁ………」
「私達が潜ろうとしてた新宿ダンジョンの深層とは違うんですね………」
「多分、アレの多様さが、例外………」
その可能性が高そうなんだよなぁ………
何か前に如月の奴がそんな事を呟いてた覚えあるし………
「よし、そろそろ話そうか。休憩も兼ねて、ここら辺にシートを張って………」
「全く、キャンプかよ………手伝うよ。」
「おう、サンキュー。」
「「…………………………………………」」
何か凄い視線を感じるんだが………
俺、何か変な事をしたか?
「本当に夫婦、もしくは交際関係なんじゃないの、あの2人?」
「か、仮面の人、ツンデレ。て、照れくさいんだと思う。」
「成る程………」
「いや、成る程じゃないよ!変な納得しないでくれるか!!」
風評被害で訴えるぞ、お前等!!
「良い目を持ってるな、お前等………」
「腐ってるの間違いだろ。」
「お前等も好きな人には素直になっておくんだぞ?俺みたいに度量の大きい奴じゃない限り、拗れに拗れるからな………」
「俺がツンデレだという前提で話すの止めてくれない!?」
「────いや、お前はツンデレよりのヤンデレだろ。自覚した方が良いぞ?」
「俺はツンデレでもヤンデレでも無いわ!!」
「┐(´д`)┌ヤレヤレ」
「何その顔、めっちゃ殺したくなる!!」
「「やっぱり、お似合いだ!!」
くそっ、誰がお似合いだ!!
そもそも、そんな関係じゃないんだよ、俺達は!!
「そんなに否定するなんて、レイナ様が可哀想………」
「じゃ、じゃあ、ど、どんな関係、な、なんですか?」
どんな関係、どんな関係ねぇ………
友達………違うな、虫唾が走る。
仲間………違うな、むしろ敵だった。
家族………違うな、論外だ。
う〜ん、どれだけ考えても答えは1つだな。
「────運命かな?」
「ふふ、だな!俺達は運命だ!」
「凄い答えが出てきたんだけど………」
「み、見守ろうよ。お、推しの幸せを見守るのも、ふぁ、ファンの義務。」
「そうだね………」
今度は何か生暖かい目で見てきやがるな、コイツ等………
その目、止めて欲しいぜ………
────どうしようもなく、アイツ等が俺に向けていた目を思い出してしまうから。
☆☆☆☆☆
「さて、目茶苦茶脱線してしまったが、その卵について話すとするか………」
本当に脱線しまくってたな………
気を付けないと、いつもこうだ………
「その卵は親、もしくは持ち主の魔力を吸って成長する物だ。」
確か、中身は純粋な魔力塊なんだっけ?
リンが昔そんな事を言っていた様な………
「勿論、俺の魔力は入れてない。つまり、真っ白のキャンパスだ。」
「それだと、どうなるんですか?」
「お前の魔力属性に合ったモンスターが生まれてくる。影華ちゃんがシャドーウルフをテイム出来た様にね。」
テイマーは確か、自分の魔力属性に適したモンスターしかテイム出来ない。
ちなみに、俺はテイマーとしての適性があったとしても、スライムしか無理だそうだ。
俺、身体強化魔法(無属性)しか使えないもんな………
「じゃ、じゃあ!わ、私は………」
「そう、ノーリスクで君もテイマーになれる訳だよ、陽華ちゃん。」
「ん?陽華ちゃんの方にもテイマーに適性が有るのか?」
「そうみたいだぜ、流石は双子だな。問題が有るとしたら、陽華ちゃんが光属性だという所だろうな。」
ああ、そういう事か………
────確かにそれは面倒だな。
もしかして、お嬢ちゃん達が新宿ダンジョンの深層に行こうとしていた理由は………
「そう!お嬢ちゃん達が頑張って深層に行こうとしていた理由は、深層レベルじゃないと光属性のモンスターと出会えないと思ったからだろう?」
「はい、そうです………」
「わ、私も、影狼みたいな友達が、ほ、欲しくて………」
友達、ねぇ………
まぁ、テイムしたモンスターをどう扱うかはテイマーの自由なんだろうが………
────あの影が差した顔はなんだったのだろうか?
色々と厄介事が隠れてそうだな………
「この卵は何時になったら孵化するんですか?」
「そうだな………此処の環境も良いから、運が良ければ脱出する間に産まれる可能性があるぞ。」
「やった!やったね、陽華!」
「う、うん………」
『ワオ〜ン!』
めっちゃ喜んでるな、お嬢ちゃん達………
シャドーウルフの方もお兄ちゃんになる覚悟は出来ている様だ。
此処まで関わったのだ、俺も何が産まれるのか少し楽しみになってきたな………
続く
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