契約彼女は初恋幼馴染を見返したい~間違いだらけな俺達のアオハルレコード~
御都米ライハ
プロローグ
プロローグ 届かなかった恋する気持ち
好きな人がいる。
うんと小さなころから好きな人がいる。
ずっとずっと憧れて、手を伸ばし続けるほど好きな人がいる。
好きで、好きで、好きで、胸が苦しいくらいに思いを募らせて、その人の隣に相応しい人になれるように、その人に好きになってもらえるように努力をし続けた、し続けてきた。
髪型やファッションは勿論のこと、運動、勉強、趣味、果てはスタイルや性格まで。
変えられるものは何でも変えた。人前に立つのが怖くても足の震えを押し殺し、毎朝起きて走るのが辛くても自分の気持ちを奮い立たせて、自分を変える努力をしてきた。
あの人に好きになってもらえるように、あの人に選ばれる女の子になれるように。
だけど知らないうちに、あの人の隣には見知らぬ誰かが、ぽっと出の誰かが並び立っていた。埋めるはずだったパズルの欠けた部分は、違う形のピースに埋められてしまった。
伸ばした手は届かなくて、思いは果たされなくて、努力は報われなかった。今此処に在るのは、磨いたけど使い道がなくなってしまった宝石のような自分だけ。
ねぇ、だから、だとしたら。
宙ぶらりんになったアタシの好きは、何処へ行けば良いの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます