第4話 短気は損気

 冷え性の知人が、珍しく愚痴を零すものだから、彼の持ってきた酒を一杯やりつつ付き合う。


「なにせ気圧が低い所で、せっかく集めても、すぐに蒸発してしまうのだ。

常人の掌の体温程度で、せっかく集めた液体が沸騰して揮発してしまう。

冷え性で、気が長ければ、適職なのだが、冷え性はともかく、私は、生まれたときから、気が短くて。」


彼は、天界で「天使の取り分」を集める仕事に、従事している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る