第251話イメージ
女王様からの心強いサポートを得ることが出来たのは想定外だったが、これでしばらくは自分達のことに集中できそうだ。
「しかし、まさかティナが光の聖女の可能性があるとはな、ティナは知っていたのか?」
「小さい頃騒がしい日々があって、むやみ矢鱈にあの力は使わぬよう言われていた時はあったけどまさか光の聖女とか小さい頃の私には何も分からなかったわ」
「子供の時のことだし理解できなくて当たり前だと思うしな。だけど、そうなるとなにがきっかけでティナも狙われるか分からないから充分警戒していないと」
「それもですがナイト様、私もマリアと一緒に魔力制御の修行に混ざってもよろしいでしょうか?」
「構わないが地味な修行だし成果がどれくらい出るか正直分からないがいいのか?」
「構いません、やっていく中何か掴めるものがあるかもしれませんし、私だってシルキーさんの為に出来ることをしたいです。魔力制御を高めることが出来たら治癒の力も上がる可能性が高いですし」
「分かった、やる時は一緒に頑張ろう」
俺たちは、国王への報告も終わり再び獣王国へ向けての旅を再開した。
旅じたいは慣れたこともあり、問題なく進んでいき修行に関しては予想以上の効果を出していた。
「中距離戦をメインにした場合相手を近寄らせない為にはどうしたらいいと思う?」
俺は、マリアに向かって問いかける
「近寄らせない為にですか、まずは足を止める為に確実に攻撃を当てることでしょうか」
「そうだな、足を止めるには攻撃を確実に当てないといけないな、だが弱い魔法一発では止まらずに突っ込んで来るかもしれない。だから一発ではなく連射でそして可能ならば複数の属性を同時に打てるようになれればと考えている。俺自身この技を今練習しているところで二属性までなら同時に打てるようになったからコツをつかめたら出来るはずだ」
「わかりました。まずは連射からですね、ナイト様はどのようなイメージでやっていますか?」
「俺自身は、最初は魔力弾を同時にいくつも作るようにしてから途切れないように放っては作り放っては作りを繰り返していく内に魔力の固定砲台が出来るようになって魔力が続く限り意識しなくても打ち続けれるようになった」
「魔力の固定砲台ですか?なるほどわかりました、ありがとうございます」
それからマリアはしばらくイメージを固めるために黙っていたがふと目を開けると魔力が高まり魔法陣が浮かび上がり威力は弱いものの魔力弾を連射してみせた。
「出来ました。ナイト様のいう固定砲台をわたしなりにイメージしてやってみましたがまだまだですね。これから魔力制御を高めながら威力も上がるようにしていきます」
マリアのイメージ力の高さと魔法の才能にやはり嫉妬してしまいそうになった。
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