第223話サプライズ

 なんとか泣きじゃくるディスを慰めて改めて俺抜きでオセロ王を決めることになった。


 まったく女の涙っていうのは年に関係なく最強の手札だよな、あれには勝てる気がしないよまったく。


みんな先程までのやり取りでルールを覚えることができたようで打ち方に迷いは無くなっていたが終盤で駒を置けなくなるパターンがでてきてしまった。


「ナッナイト様駒を置くことが出来なくなってしまったんですかどうしたらいいですか?」


そういえばこのパターンは教えてなかったな、こうなると行き詰まった状況というのが経験上多い。


「駒が置けない場合は置けるようになるまで相手の手番が続くことになるんだ。だからこうなっちゃうと相手がどんどんこんなふうに、マスを埋めてしまうわけだ」


「あーせっかく埋めた場所が〜」マリアの悲痛な叫びが響き渡る。


「うふふ〜甘い甘いよマリアちゃん私がお姉さんの力を見せてあげる」リズは余裕があるのかマリアを挑発する


「リズ余裕があるのはあまり追い込むと一気にやられるぞー」


「いやいやここまで来たら大丈…夫じゃないかな?んっあれっ待ってあっあっ」


「あっここです、リズさん私だって負けませんよ」


リズの小さな油断で一気に形勢逆転してマリアが勝利を収めた。


「う〜油断しちゃったよ〜悔しいな、あそこで間違わなければ勝ったのに」


「リズさん油断大敵ですよ、私だってやる時はやるんですからね」


「全くその通りだったよ、次は負けないからね」


二人共勝ち負けにこだわらず仲が良くていいことだ


他の試合ではシルキーとティナがやるが年の功もあってかゴホゴホシルキーがこちらを睨んできた、やばっ女の勘か?変なこと考えるのはやめよう。とにかくシルキーが勝った。残りはディスとヴィオラだがこちらはディスが勝利を収めていた。


さてこのあとの試合の結果も気になるが国王にはオセロ以外にもサプライズを考えよう。多分ティナが国王をこてんぱんに負かすだろうから。しかも負かす相手が自分の娘だから強気に言葉を言えないだろうし。


俺がサプライズとしては考えているのは異世界版の将棋を作れないかと思ったのだ。頭を使うし、戦略も色々必要になるから軍の人間にはオススメ出来る娯楽になるだろう。


どうせ異世界版の将棋を作るなら駒の形にもこだわりたいな。ちょっとした人形みたいな駒づくりにこだわってみよう。王将は王冠をした国王に金は近衛兵など色々な兵を模した駒をどんどん作ってオリジナルの将棋を作ってみよう。気に入ってくれたらいいな

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