第138話動けません

グガァ、分体に魔力砲が直撃しっかりダメージを受けている。どうやら分体には魔力障壁はないようだ。これなら、マリアの砲撃でなんとかなるだろう。


さーこれで一対一だ、ケリをつけようぜゴブリンキングのクソ野郎


ゴブリンキングも後ずさりする。ジリジリと追い詰めていく。ついに壁を背に下がることが出来なくなるまで来た。

 追い詰めたと思ったその瞬間、やつの体が赤くなり魔力も見えるくらい具現化したと同時にやつの目が狂気に変わった。やばいと感じ俺は、後ろに飛ぶと同時に攻撃をくらう、おっ重い。俺は耐えきれず吹き飛ばされてしまうが、すぐに体勢を立て直し次の攻撃に、備える。


グルルル、グルァと声にならない叫び声をあげる。口からはよだれを垂らし目の前の脅威のみを排除する本能のみのケダモノがそこにいた。


おそらくこれが、狂化の効果なんだろう。理性をなくし本能のみで目の前の敵を倒すことのみに特化したスキル。

 理性がないから痛みで止まるとかもなく限界を超えた力でこちらを倒しにくるやっかいな力だ。だがあちらもそれを使うと言うことはあっちも死にものぐるいで、生きるために使ってきたんだ。

 こっちも残り三分、俺だって負けるわけにはいかないんだ。後ろにいるみんなと帰るんだからな。


ゴブリンキングが体を低くして全身をバネのようにして一気に飛び出してくる。いままでで一番早い。理性がないくせに何なんだよ。ゴブリンキングの攻撃を受け止めるが重く、吹き飛びはしないものの膝をついてしまう。


チャンスとみたのかゴブリンキングも、膝をつき動けないのをいいことに、持っている斧で首を落とそうと刃を向けてくる。


やばい、このままじゃ押し切られる。なにか手はないか?俺は必死に考える。上手くいくかわからないがやってみる価値はあるかな?マリアには今回頼ってばっかりだな、頼む上手くいってくれ。


「マリア、全力でライトを放ってくれ。攻撃魔法じゃないから遠慮はいらない。合図したら、こいつの目の前でライトが発動するように頼む」


「はっはい、ライトですか?ライトなんかでいけるんですか?」


「大丈夫だ、とにかく全力でライトを頼む。いくぞ3 2 1 今だ」俺の合図に合わせて目を開けていられない程の光を放つライトが、発動する。

 俺は、ライトで目をやられないように一瞬だけ目をつぶって無事だったがゴブリンキングは、そうはいかなかった。目の前で発動した強力な光を放つライトで一瞬にして目をやられ動きが固まった。


俺は、最後のチャンスとおもい先程失敗したスキルイーターを発動し、目的の軍勢を手に入れることが出来た。そして合わせてタイムリミットが一分を切ったことを自覚し急ぎ太刀から大剣に変えて、首に向けて残りすべての力を振り絞り大剣を振り切る。

ボトっと首が落ちて戦いが終了する。

 そして、間もなくして俺も限界に達し倒れ込み動けなくなってしまった。意識だけははっきりしてるのに、頭が回らないし力も入らない、動こうとすると身体中の至る筋肉に痛みが走り動くのをやめてしまう。これは思った以上に薬の効果が強いな。仕方ない勝ったんだし、後はみんなに頼ろう。




ただいまカクヨムコンにラブコメと異世界ファンタジーで参加しています。初めての参加ですが、次へのモチベーションなどを上げるために少しでも順位を上げたいのでフォローや面白いと思えたら星やレビューを少しでもいただけたら歓喜のダンスを踊って次の話も頑張れます。皆様の応援お願いします


https://kakuyomu.jp/works/16817330663200483402



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