第119話夜襲からのスパイスを添えて

護衛をして、三日目の夜についに動きがあった。みんなが寝静まる夜に、怪しい気配が俺の気配察知に引っかかる。おれは、すぐさま気配を消して擬態を使い周囲に溶け込む。夜で周りは暗いし、よほどのことがなければ気づかないだろう。仕掛けもしてあることだし。


音もなく二人が部屋に侵入し、周りを見渡す。俺は息を潜めながらコイツラがなにをやるのか監視する。すると侵入した一人が懐からナイフを取り出し一気に根本まで突き刺した。突き刺したのは、ベッドに横たわる人影。しばらくして突き刺した相手を確認しようと布団をめくろうとする。


俺は、めくった瞬間仕掛けを発動させる。俺の仕掛けた罠はベッドに横になっているのは俺が土魔法で作った土人形で、スキルあやつり人形(マリオネット)で操作したものだ。土人形なので、刺されても痛くないので、そのまま抱きつき動きを封じる。なにが起こっているかわからず動揺しているもう一人には、気配を消しながら近づき、喉元にナイフを突きつけ拘束して夜襲は無事解決した。


「さて、ようこそ暗殺者さん待ってたよー あんたらは、王子の手先だっては、わかっているんだ。知っていることがあればさっさと吐いたほうが、俺としては、オススメするね。さもないとその口がひどい目にあってもしらないよ。」


「王子なんて俺は、知らない。俺はただここにいるやつが気に食わなくてやりに来ただけだ。てめえこそ、俺に、こんなことしてどうなるか覚悟しておくグエっぐっなんだこれは?なにを食わせやがった。」  


俺が、食わせたのは3人が試作で作っている、人が耐えられるであろう辛味を追求した試作品26号だ。これは、まだ一発目で刺激は少なめだがここからどんどんきついのを試していこう。本当に人は、どこまで耐えれるか実験しないとな。こんなことしているとヴィオラのことは、あまりうるさく言えないな。俺自身、ちょっと楽しくおもってしまってるもんな。


「てめえなにを笑ってやがる?なにを食わせたのかこっちは聞いてるんだ。早く言いやがれ、正直に言って解放すれば、これからのこと考えてやらないでもないぞ」


この男は馬鹿なんだろうか?今の状況でどう考えれば自分が有利な立場で発言できると考えることが出来るんだろう。被検体はもう一人いることだし、見せしめもかねてどんどん辛くしてどうなるか見せてやる。辛さは痛みでもあるから、じっくり味わって今日したことを後悔しやがれ


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