第12話 下調べは大切
志歩に窒息死させられそうになった日の夜、俺は志歩の事をGoogleで調べていた。
よくよく考えると俺はアイドルの志歩の事を全く知らない。
それに俺の知らないところで爆弾発言をしていたら怖い。
そう思い、今に至ったわけだ。
「(しほ アイドル)検索っと...」
そして出てきた検索結果がこれだった。
(鑑志歩は現役JKアイドル4人グループ、eternal bond のセンター。名前の由来はファンとの永遠の絆を作りたい。イメージカラーは黄色、ファンからはしほりんと呼ばれています。)
どのくらい有名なんだろう?
YouTubeでeternal bond と検索したら俺の頭に雷が落ちたかの様な衝撃が走った。
グループでのチャンネルの登録者568万人…
志歩個人でも登録者120万人…
バレたら炎上とか言ってたけど炎上くらいで済むかな?これ?
他のメンバーにバレてもおわり、ファンにバレてもおわり、そして肝心の志歩は危機管理能力皆無。
マジで隠すの難しすぎやしないか?
今思うと、前の買い物で志歩が起こしたトンデモ行動かなりやばい事だったんだな…
というか、グッズが出ている時点で超有名人だと察するべきだった。
バレたら本当に志歩のファンに刺し殺されそうだな。
俺の命と志歩のアイドル人生のためにも絶対にバレるわけにはいかない。
「今後、本当に気を付けないとダメだな」
そう心に刻んで俺は眠りについた。
そして俺は明け方、妙な暑さを感じて目を覚ました。
なんか布団あったかくね…?
それになんかモコっとしている。
布団を捲ると案の定志歩が丸まっていた。
高校生とは思えないくらいあどけない表情で寝ている。
(なんか猫みたいでかわいいな)
めちゃくちゃ庇護欲を掻き立てられる。
(ちょっとくらいなら撫でても起きないか)
そう思い少し頭を撫でた。
凄いサラサラしてて、色も綺麗で途中から無心で撫でてしまった。
「んん~~」
志歩がくすぐったそうに身じろぎした。
(なんでこんなに信用されているんだろうか?)
志歩を見ていると時々そう思うときがある。
初対面、ましてやあって1週間位の人に抱きついたり、勝手に布団に侵入して寝たり。
「あ、おはよ~」
「ああ、おはよう」
俺の布団で目覚めた後は、いつも通り朝ごはんを作りにいってしまった。
そして、何事も無かったかのように朝ごはんを食べた。
「美味しい」
「ふふっ、良かった」
目の前で微笑む志歩を見て
(隠すのが難しいとか関係なく、絶対にこの笑顔は守りたい)
そう思った。
後書き
スクロールする片手間に応援と評価していただけると作者のモチベーションが上がるのでよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます