光のひと
暖かい場所。やさしい光。
柔らかい手。静かな声。
じわじわと伝わる体温。
私の境界線を溶かしていく。
私は溶けてふわふわになる。
なるだけ、自分を平べったくして
愛しい人の続きになりたいと思う。
実際は溶けていないし、
人の形を保ったまま
私たちは別々の人間だ。
それでも、
あの人に優しく抱きしめられる時、
私は溶けて、
二つは一つになっていると思うのだ。
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