8話



そのあと、なんとか撮影は終わり、

私たちは着替えるために部室に戻る。


同じ部屋には萌菜も松井さんもいる。



星野「やっぱり、見惚れちゃいますよね!

松井先輩の演技!」


萌菜「本当…私もついていくのがやっとで」









萌菜がそう言った瞬間、




松井さんがロッカーを思いっきり叩いた。








この場にいた皆が、肩をビクッと震わせた。









松井「何それ。

   主役を降ろされた私を哀れんでるの?」







萌菜「あっ…いや!そういうんじゃなくて…」








松井「あんたさえいなければ、次の作品で

   芸能界デビューできるかもだったのに」








なるほど…。そういうこと。

だからさっき萌菜にあんなことを。








萌菜「すいません。私のせいで…」





「いや萌菜が謝らなくてっ…」


私が萌菜にそう言おうとすると、









瞬「お疲れ-!」








そう言いながら部室のドアを

思いっきり開けて瞬が入ってきた。








私たちはみんな着替え中。







萌菜「ちょっと!なに入ってきてんのよ!」






「ちょっと!瞬っ//!」






星野「ちょっとノックしてくださいよ!」







そう言って1年の星野さんが、

瞬たちを外に追い出した。








瞬「そういうつもりじゃないのよー!」








本当に参ったものだ。










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