第2話


そして置いていった彼女は、信じられないとばかりに驚いた顔を見せていた。そして私は彼女の所に戻る時にある一点が気になり見つめるそのものを見つめて。それは”浮遊する球体型カメラ”だった。


それを見つけて、私は今配信をしているであろう彼女に声がけする。


「ねぇ?今まで配信してたの?」

「え?はぁ!?ごごご!ごめんなさい!!あなたの笑顔に見惚れていて!じゃなくて直ぐに切ります!!」


そう言って向こう側にいる人達がいるであろうコメントを読んで「すみません、切ります!」と言って配信を閉じる彼女。


それから、私はこの彼女の名前を聞こうと思い物怖じせずに自分から自己紹介をする。


「そういえば自己紹介がまだだったね。

私はSランク探索者の薫、ただ暴れたく潜ってただけだから気にしなくていいよ。」

「え、えぇ!?え、Sランク!?はっ!ごめんなさい!トリップしてました!私は、この間、AAAランクの探索者になった南春香といいます!!助けてくれてありがとうございました!!」

「うん、別に気にしないよ。それと間に合ってよかったよ。それに物足りなかったから寧ろありがと、暴れられることを引き起こしてくれたから」


そういう私は、にこやかな笑みを浮かべて彼女、春香ちゃんに笑顔を見せる。


「やばいよ、こんなの可愛すぎて鼻血が((ボソッ… あ、えっと、どういたしまして?」


そう言って混乱している春香さんは目をぐるぐるさせて言う。それを私は


「あははっ!そんなに緊張しなくていいよ。

後輩さんを混乱させたいわけじゃないからね。気楽にしてよ。」


私は春香さんを宥めるように告げる


「うう、ごめんねちょっと緊張で....」

「まぁ確かに、急に私みたいなのが来たら戸惑うよね。でもはいこれ」


私は、戦っていた地竜のドロップアイテムを彼女に渡す。


「え?なんですかこれ?」

「これ地竜のオーブ。

それから、地竜のお肉ね。

2個ドロップしたから、運良かったよ。

それ売るなら何も言わないけど、食べるなら最初は焼いた後、何も付けずに素の状態で食べるのがオススメ、それと」


そう色々と告ようとした時に春香さんが


「え!?いいですよ!!倒したの薫さんでしょ?私は」

「いや別に、それとかもう幾つも・・・あるから大丈夫だよ。

それにお金にも困ったことないから寧ろ先輩からの、贈り物を拒否したりはしないよね?」


そう言って少しだけ圧をかけるけど、私にはそんなことはしたくないけど、これも手続きとか面倒だからという理由じゃないよ?ホントだよ?


私は遠慮がちな春香さんに、自分でもやらないような少し、この体に似合うような子供がメッとするポーズをする。


それに春香さんは


「ぐふっ!」

「っ!?大丈夫ですか!?」

「だ、大丈夫だよ。

気にしなくでも、本当に大丈夫だから...

少しあのポーズに殺られそうだったけども((ボソッ…」


何かを小さな声で呟いていたけど、まぁ気にしなくても大丈夫そうなので、触れないでおこう。


それから、安全の為に私はあるものを渡す。


「はいこれ、転送石。

これがあればダンジョンの入り口に、転送されるから、あげるよ。」


私は余っていた転送石を彼女に渡す。


「ええ!?そんなほんとに貰ってもいいんですか!?でもこれ確か、かなり高いって....」

「大丈夫だよ、余りならまだ沢山あるし、それにポータルまでの道で何があるかも分からないからね。保険だよ。」


「有難うございます!!大切に使わせて貰います!!」

「うん、それじゃあ気をつけてね。

私はまだここの黒竜倒して帰るから気をつけて帰るんだよ。それと困った時はダンジョン協会に私の名前言えば、協会長とかが助けてくれると思うから、それと転送石の使い方は念じてその場所をイメージすればいいから、それじゃあまたね。」


そう言って私はその場から移動するのだった。




   ◆    ◆    ◆




side春香


私は立ち去る薫ちゃん見ながら立ち尽くす。


颯爽と現れてダンジョンのモンスターを倒していき、地竜のドロップアイテムであるオーブや地竜のお肉を渡してくれた。ドラゴンのお肉なんて食べたことも見たこともないけど、凄く鮮やかで、ほんとに新鮮そのものお肉


それを私は眺めながら思う。


「これ、凄く美味しそうだけど、なんか食べるの気が引けるな」


そう言っても、売るとなると色々と手続きとか色んなことが起こりそうで、面倒くさいしね。

まぁそれに、薫ちゃんは食べる時のことも教えてくれてたし、帰ってからの報告配信で移してから食べてもいいかななんて思いながら、デバイスに設定されている、ストレージにお肉やらオーブなどを入れる


そして私は薫ちゃんに言われた通りに、最初に見たこのダンジョンの入り口を思い浮かべる。


そうしたら、目の前が揺らいでダンジョンの入り口に着いていた。驚きながらも私は薫ちゃんに感謝しながら、ダンジョン入り口に頭を下げて、家へと帰るのだった。


私は家に帰ってきて早々に、ダンジョン製の服を脱いでシャワーを浴び着替える。



………


……



etc.



「ふぅ〜疲れたよぉ〜」


そう言っていつもの雑談配信する椅子へと座って寛ぐ。


今は午後17時40分でいつもは18時頃に雑談枠をしているけど、今回は事態が次第なのでパソコンを付けていつものようにミーチューブにサムネを貼り付けてから少し気持ちを落ち着かせながら配信ボタンを押す。


「みなさんお疲れ様でした。今回の騒動ですが、本当にご心配をおかけして本当にごめんなさい!!

そして私は無事に事なきを得えました!!ほんと薫ちゃんがいなかったらどうなっていたか分からなかったよ。」


”春香ちゃんが生きててよかったよ!!”

”めちゃくちゃ心配したからな!!”

”ほんと一時はどうなるかと思ったけど、生きててくれて良かったよ”

”でも、あの配信切ってからどうなったの?”

”それ俺も知りたいぞ!!あの金髪ロリっ子はあれからどうしたんだ?”


そんなコメントが色々と飛び交ってくる。

それを私は少し気持ちを切り替えながら話す。


「それがね!聞いてよ皆!!あの薫ちゃんって言うことね、Sランク探索者さんでね、今も多分あのダンジョンで暴れてるんだと思うけど。薫ちゃんが倒したモンスターなのに色々とドロップアイテムとかくれたんだよ!!それがねこれなんだけど!!」


そう言ってデバイスのストレージから、貰ったオーブとお肉を取り出してみんなに見せる。


「これなんだけどね、配信で薫ちゃんが倒した地竜が居たでしょ?そのオーブとお肉!!オーブに関しては、どんなスキルがあるか、まだ協会に行ってないから分からないけど、お肉美味しそうでしょ!!」


そう告げると


”フワァッ!?”

”初めて見た!?何その霜降り和牛みたいな大きさと艶は!?”

”やべぇよ、マジで美味そう”

”それよりも、オーブ!!地竜のオーブって確かオークションで見た事あるけど、書き込みで、値段数千万ぐらいだった気がする”


「ふぇ!?そ、そんなもの貰ったの!?私!?ええ、どうしよう恩返しもしたいけど....」


そう言って考えているとコメントで


Ӵ1500

春香ちゃんに報告、特定班より以下の探索者である薫氏、Sランク探索者登録No.24なのが判明、記録としてはダンジョン協会の最速記録のSランク探索者らしい、ダンジョン協会の受付からの情報なので信憑性は有りな模様それ以外は、個人情報なのでNGとの事”

”ファッ!?”

”マジかよww”

”あ、あんなロリっ子がそんな....でもあの笑い声癖になりそう(ゾクゾクッ)”

”これ?会えたの奇跡だよな?マジで(笑)”


「え?今のSランクの人って確か今70人近くいたよね?それの24番目?え?じゃあ私よりも年上の可能性が?」


”1500

たぶんだけど、年上でしょあの見た目で年上と思えるかは確かに思うけども、ちなみにだけど私も協会で見た事あるけど、最近見かけるようになったから、前までは隠れてたか何かあったぽい?詮索は協会からはご法度らしいけど、登録してる情報はいいみたい”

”明らかに、協会側としたら貴重な戦力だもんね”

”これで怒り買ったら損害過ごそう....”

”そんなのいいんだよ!!今考えるのはどうやって春香ちゃんの悩みを解決できるかだろ!”


なんだか雑談枠が要らぬ方向に行きそうだった為に、私は切替えることにした。


「うーん、情報は嬉しい!けど、今は考えても答えでそうにないから、後回しにするよ!!

とりあえず、みんなからの〘ましゅまろお便り〙読んでいくよ。」


そう言って私は、次に会える事を思いながら、いつも通りに〘ましゅまろお便り〙を読んでいくのだった。





◆◇◆◇◆◇◆


お読み頂き、ありがとうございます!


より多くの人に読んでもらうため、


面白かったと思ったら『♡』や『★★★』とこの作品にフォローに応援コメント、よろしくお願いします!


〈あとがき〉


ちょっと、これでいいのか感あるけど、こんな感じだ展開して行こうと思っています。


次回は、掲示板回ですが、投稿は未定ですので、気長に待ってもらえると有難いです。

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