アサルト・ダディ

第1話 反抗 1

この世を統治するのは帝国である

戦争に勝利し、全ての国を管理する

それが帝国の仕事であり私が目指した世界の在り方だと信じていた

「お前のやり方は甘い！

　　　圧政による搾取！これが帝国だ！」

とある地域を管理した時、上官に言われた事だ

その地域では圧政による搾取どころか

自分たちの食べ物すら作れないような

貧しい場所だった

「彼らは今日を生きるのですら厳しい

　　人達です！　ここに搾取するための

　　　　　　　　政治なんて不可能です！」

これは言い訳ではない、事実である

搾る物のない人達から搾り取る

そんな魔法のような方法があれば聞いてみたい

「なにも、金を毟れとは言っていないだろ？

　　世の中には欲にまみれた人間は多い

　　　　　　男も女もガキも！

　　　　全て売ってしまえば良い！！」

売春、臓器売買、人身売買

あらゆる闇を感じる単語が頭を巡る

政治的な悪行はあれど

それは政治と闇、世界の腐敗を感じた

「そんな、、、！

　　そんな事が国の！

　　帝国の為になると思っているのですか！」

私が信じた帝国！私が信じた世界！

それはこんな腐った人間に創られていたのか！

「そうやって我が国は発展したのだよ？

　いつまでも理想や妄想を持って

　帝国軍人をするのは辞めてくれないかね？」