ストーカーラブ

ひろまる

第1話 文化祭

「今度の文化祭の演劇のヒロインは優香に決まりましたー。」

クラス内に歓声が上がった。

「いや!」

「よろしくねー。」

「はあ。なんなのもう。」


俺の名前は梨田広大。今日は文化祭だ。俺が思いを寄せている女の子のクラスのステージ企画が始まった。この演劇のヒロインは優香ちゃんだ。可愛い。俺はこの子に思いを寄せている。ただ僕なんかが話しかけられない。


でも一歩踏み出さないと。演劇が成功したら友達になろうと誘ってみよう。

文化祭終わりの放課後。優香ちゃんを見つけた。


「優香さんですか?」

「はいそうですけど。」

「17:00に屋上に来ていただけませんか?」

「わかりました。」


誘えた。誘えたぁぁぁぁぁ。まずは友達になろう。いきなり付き合ってくださいはまずいな。さすがに。


17:00。優香ちゃんが現れた。

「どうしましたか?」

「あ、あ、あの。」

「ん?」

「と、友達になってくれませんか?」

「ふふ。面白い人ですね。」

「え?」

「いいですよ。もちろん。」

「本当ですかぁ!」

「ええ。」

「やったあ!え、あ、あの。」

「なに?」

「クラス違うじゃないですか。」

「うん。」

「休み時間に話しかけにいってもいいですか?」

「いいよ。待ってるね。」

「ありがとう。」

「じゃあ、また明日ね。」

「うん。今日はありがとう。」

「ばいばい。」

「じゃあね。」


嬉しすぎる。こんな俺と友達になってくれるなんて。好きだ。本当に好きだな。優しいし、可愛いし、スタイルもいいし。絶対に僕のものにしたい。


ウキウキしすぎてスキップをしながら家に帰った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今日は文化祭だった。優香ちゃんのクラスの演劇はとても良かった。ヒロインとして出演していた優香ちゃんは美しかった。放課後。優香ちゃんと屋上でお話をした。そしたら友達になってくれるらしい。彼女のことは前々から好きだ。彼女を僕のものにするために一歩踏み出せた。どうしたら好きになってくれるかな。優しくすればいいのかな。面白くすればいいのかな。嬉しすぎて今日は眠れそうにないな。


大好きだぞ優香ちゃん。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌日から授業が終わるごとに毎日話に行った。

好きな本とか歌とか。何もかも楽しかった。大好きな優香ちゃんと話せてる。それだけで幸せだった。


ある日彼女のクラスに行くとたくさんの人が群がっていた。


「おい来たぞ。」

「あれが話題の梨田か。」

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