嫁入りっつってもハーレムなんすけど後宮のセカンドライフはオッケオッケーっすかねえ

第1話

　前書き

　突然の嫁入り・予期せぬ婚姻が人生のターニングポイントに!?

　ヒーローとの恋愛や、ヒーローに愛される「嬉しいシチュエーション」は欲しい！　

　でも恋愛だけで終わりにしたくない！

　そんな欲張りなヒロインたちに、異世界のハーレムに生きた女たちの物語を提供したいと思う。

　嫁入りしてからが本当の勝負、それが後宮である。そこは愛されない女は無価値という非情の掟に支配された野生の牢獄だ。奇麗なのは表面だけ、実際は弱肉強食の世界であることは『源氏物語』の第一巻『桐壺』を読めば分かる。

　陰湿なリンチが横行する魔性の巣を描く作品に、どうして人々は魅了されるのか？

　それは残虐性が人間の本性の一つだからなのだろう。認めたくないが。

　異世界のハーレムと、そこに生きる女性たちを描くことで、残虐で陰湿な30代～40代女性が楽しめる小説を目指した。しかし問題がある。

◎ヒーローや周囲に認められたり、溺愛される作品

◎悲恋やバッドエンドではなく、優しく明るい気持ちで読める作品

　これらの条件に該当しないように思ったのだ。

　溺愛されるのではなく、嫉妬で憎悪される部分が多い作品であり、それを優しく明るい気持ちで読めるのか、自信が持てない。

　しかし、作品を読み終わった読者が明るく優しい自分になっていると自覚する可能性は零ではないと思われる。

　自覚がない場合は、その自覚を持っていただきたい。

　そうすれば貴女は、今よりもずっと幸せで素敵な人に生まれ変われるはずだ。

　最高の明日と素晴らしい自分に会える。そう信じて、今日を生き抜いて。

　私がそうだった。とても辛かったけど頑張ったからこそ、素敵な夫と巡り会うことができた。

　だから、きっと貴女も。