第5章 46話 精霊との遊び方

「でも、よかったのか? 風花」


 広場の真ん中で、腕立て伏せを初めていた飛雨が声を飛ばす。


 あれだけ動いたあとなのに、彼は訓練を始めていた。

 身体能力を保ちたいからだそうだ。


「なにが?」

「だって、全敗じゃないか。ハンディもらえばよかったんだよ」


「ありがと。でも、だいじょうぶだよ」


 飛雨のいう通り、風花は一度も勝てなかった。


 気配を読める精霊たちに、目隠しはあまり意味がないからだ。


 目隠し鬼はまだよかった。

 初めにしたかくれんぼでは、いくらうまく隠れても、気配を読まれて見つかってしまった。


「優月さん、どうでしたか?」


 夏澄と優月が、風花たちのほうに歩いてきた。

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