俺は先輩に恋人を寝取られて心が壊れる寸前になる。でもその後、素敵な女性と同じクラスになった。間違っていたと、寝取った先輩とその相手が思っても間に合わない。俺は美少女で素敵な同級生と幸せになっていく。
第19話 理想の女性にふさわしくなる為の努力を開始する
第19話 理想の女性にふさわしくなる為の努力を開始する
俺はすのなさんに浮気をされた。
浮気されたのはとてもつらいことだった。
しかし、その後、理想の女性である前世の瑳百合さんのことを思い出した。
前世と同じような人生を歩んでいくのであれば、これからそういう女性に出会えるはず。
瑳百合さんの生まれ変わりであれば、とてもうれしい。
つり合いがとれないと思い、声をかけることができなかった前世の失敗を繰り返さない為に、俺はこれからそういう女性にふさわしい人間になるように、一生懸命努力することを俺は決心した。
勉強、身だしなみ、そして性格。
平凡な俺は、そのすべてにおいて努力をして改善をしていかなくてはならなかった。
まず勉強。
俺は一日の内、家事以外の時間の多くを、アニメを観たり、アニソンを聴いたり、そして、ギャルゲーをプレイすることに費やしてきた。
その中でもギャルゲーに費やす時間が一番多い。
この時間を減らすのは苦痛だった。
それでもこの時間を減らし、勉強の時間を多くしなければならない。
ギャルゲーの時間を減らしてまで、なぜ苦痛に耐えなければならないんだろう、と思うことは多かった。
それだけギャルゲーが俺は好きだった。
ギャルゲーのストーリーも、その中の登場人物も好きだった。
しかし、それでも努力を続けた。
その努力の結果、今まで学年の三十位台の成績だったのだが、上位十位以内にまで入ることができるようになった。
次に身だしなみ。
俺は、いつも清潔でいるように心がけていた。
しかし、髪の毛が寝ぐせのついたままでいることが多かったり、服にアイロンがけをするべきところでほとんどしていなかったりするなど、意外と根本的なことができていなかったように思う。
俺はイケメン先輩のような、「おしゃれ」というところに到達するのは無理だと思ったが、少なくとも、根本的な身だしなみはきちんとしていくように心がけた。
この点も大きく進歩したと自分では思っている。
そして、性格。
俺は自分の性格について反省をした。
自分でも思っていたところはあったが、暗いところが多く、前向きな思いがなかなかできないのが一番の欠点ではないだろうかと思う。
人間は、やっぱり明るく笑顔があって、前向きな人の方が好意を持たれやすい気がする。
俺は笑顔になることも今まで少なかった。
特に中学校以降は、家での雰囲気がさらに冷たいものになったこともあって、ほとんど笑ったことはなかったと思う。
前世では、るやのさんに振られた後、俺に話しかける人自体はいた。
しかし、俺に嫌味を言ってくる人しかいなかった。
振られる前までは、好意を持ってもらっていると思う人もいたのだが、そういう人はいなくなってしまっていた。
俺に話しかけると、俺に嫌味を言ってくる人たちに、嫌味を言われるかもしれない。
それで、俺を避けるようになっていたのだと思っていた。
しかし、俺は根本的なことがわかっていなかった。
俺に嫌味を言う人たちに対して、毅然とした態度をとっていなかった。
この点も反省点だ。
そして、俺に対して好意を持っていたと思われる人たちに対して、好意をそれほど持っていなかった。
対応が面倒だと思うこともあった。
そうした人たちの好意に対して、好意で返し、笑顔で接することがほとんどなかった。
こうしたことが、根本的な要因のように思う。
俺が嫌味を言ってくる人に対して毅然と対応し、俺に対して好意を持っている人たちの好意を好意で返し、笑顔で接していく。
そうしていけば、俺に対して好意を持っていた人たちは。多分、俺のことを避けるようなことはなく、俺に対する好意は持ち続けてくれたと思う。
前世のことを繰り返さない為にも、この点を改善していかなくてはならない。
また、思いやりもやさしさも足りていなかったと思う。
前世の瑳百合さんはその点、すべて備わっていた。
自分が病気で苦しんでいるというのに、友達が悩んだりつらい思いをしていたりしていると、親身になって相談に乗っていたという。
瑳百合さんは人に癒しを与えてくれる存在でもあった。
周囲の人たちは、瑳百合さんのそばにいるだけで癒されていたという。
俺は瑳百合さんのそばに近づくことはほとんどできなかったが、それでもあいさつをした時、少し癒される気がした。
俺のようにそばに近づくことがほとんどできなかった人に対しても、癒しを与えてくれた。
それだけ瑳百合さんは素敵ということだ。
瑳百合さんの癒しは、思いやりとやさしさが生み出していたものだと思う。
そういう女性にふさわしくなっていくには、俺も思いやりとやさしさを身につけていかなくてはならない。
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