日常

勝利だギューちゃん

第1話

仕事を終えて帰宅する。

同僚の誘いを断り、家路に着く。


いつも、家族のためにがんばっている俺は偉い。

でも、支えてくれる家族のおかげだ。


電車に乗る。

自宅のある駅までは、およそ30分だ。


自宅の最寄り駅に着き家まで向かう。

家までは、徒歩10分。

少し疲れる事に老いを感じる。


さてと、家族に疲れた顔は見せられない。


家に着き、呼び鈴を鳴らす。

ドアが開き、妻が笑顔で出迎えてくれる。


「お風呂わいてるけど、先に入る?」

「そうするか」


居間に入り、着替えをして、風呂に入る。

温かいお湯が、疲れを癒してくれる。


「パパ、お背中流してあげる」

「頼む」

娘が来て、背中を流してくれる。


ありがたい。


お風呂からあがると、愛する妻の手料理が食卓に並んでいる。

どれも、美味しい。


娘がビールをついでくれる。

生きているって素晴らしいと思う。


笑顔の絶えない、幸せな家庭。

これを、いつまでも守りたいと、俺は思う。


・・・


なんて話が、今のこの世界であるはずもない。


実際は・・・


「ああ、疲れた」

家に帰っても、出迎えてくれる家族なんて、いるはずもない。


誰もいない家に帰って、ひとりでご飯をつくり、1人でお風呂に入り、1人で寝る。

1人暮らしが長くなったせいで、料理だけは旨くなった。


好きだからやってるんじゃない。

生きるためにやってるんだ。


少しでも楽をしたいと思い、食器洗い機を買った。

かなり重宝している。


掃除機はルンバに任せている。


明日は会社も休みだ、

どこへも行けないので、寝ていよう。


せめて夢のなかでは、いい想いが出来ますように。


お休み世界・・・

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日常 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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