第44話 破壊と再生①
タイガ…タイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガタイガぁぁぁ
あいつに食われた痛みが刻まれ、ズキズキと痛む。体は綺麗なはずなのに。
タイガとの戦い。アレは俺を高揚させた。原初の4人のように、神の加護らしき力を有した存在であり最後の転生者とでも呼ぼうか。あの男は種族レベルやスキルや魔法は完全なる雑魚.....のはずなのに、俺の耐性を突破し一撃一撃が重い。なぜ女神はあんな奴に力を与え、俺たちを滅ぼそうとする存在を許すのか。わからない事だらけだったが、一度死ぬことである程度の知識を得た今では理解できる。だがタイガと協力するつもりはない。次こそはあいつを殺す。
そんな話はさておき、タイガの神の加護による実力以上の戦闘能力に俺は敗れた。しかし殺される直前に、スキル[転身]を使い、同じ転生者のキョウスケの体を貰い受けることでなんとか生還した。転身直後の動揺からレンにバレてしまい、そのまま戦闘になってしまったが。心優しいレンは仲間である俺を殺す事叶わず、俺は容赦なくレンを葬った。だが安心していられない。他のお仲間たちが、俺を…俺の体を追ってくるだろう。
「.....。せっかく乗り換えたんだ。俺はあいつとの約束を必ず果たすっ!」
[転身]は別の肉体での復活だけでなく、思わぬ副産物を残してくれた。
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キョウスケ Lv100 [火属性][闇属性]
[人間種]
[狂人Lv10][剣魔Lv1][勇者Lv5]
体力 4512
魔力 4512
知力 912
攻撃 8513
防御 6512
魔法攻撃 4512
魔法防御 4512
素早さ 2512
スキル[鑑定Lv10][殺気感知Lv4]
[鑑定妨害Lv1][狂乱Lv1]
[吉祥Lv1][闇を滅ぼす力Lv1]
[光合成Lv1][劣化創造Lv1]
[威圧Lv10][強奪Lv2]
[百人斬りLv1][無慈悲Lv6]
[転身Lv1][神速Lv2]
[邪気Lv3][堕天Lv2]
[探知Lv10][悪食Lv4]
[操糸Lv9][硬糸Lv6]
[粘糸Lv7][麻痺牙Lv8]
[熾火Lv10][屍翼Lv1]
[毒牙Lv2][強靭な精神Lv10]
[思考加速Lv10][破天荒Lv2]
[斬撃Lv10][三連斬撃Lv3]
[刹那斬Lv8][破壊斬撃Lv10]
[麻痺耐性Lv3][毒耐性Lv5]
[凍結耐性Lv7][熱気耐性Lv5]
[火耐性Lv9][水耐性Lv2]
[土耐性Lv3][風耐性Lv8]
[火超強化Lv2][闇強化Lv8]
魔法[
[
[
[
[
[
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スキルレベルの減少や、ステータスの変動もあったが、それ以上にキョウスケの一部のスキルや魔法を自分のものとして、行使できるようになっていた。完全に自分の力とするまでは何処かで身を潜めていたいところだが、元仲間たちはそれを許してはくれない。突如として飛んでくる拳程度の大きさの火の玉が俺の頬を掠める。
「待てキョウスケ!!」
「あぁ?」
振り返ると、同じ転生者の3人が武器を構えていた。支援に優れた暗殺士や盗賊士といった職業構成のくせに、派手なピンク色のまるで魔性少女のようなフリフリのドレスを着飾ったカノン。
両手で握りしめる大剣もまた彼女に不似合いだ。
「あなたなぜ、レンを殺したの?」
「答える必要あるかぁ?」
「貴様っ!!」
頭に血が上っているのか脇目も振らず大剣を振りかざしてきた。流石に速い。ギリギリ後ろに飛んで躱す。
「おいおいカノン!団体行動ができないとかっ!落第点だぞ!」
尽かさず攻撃に転じようとするも、タンクトップ一枚に申し訳程度の金属の肩パッドを装着しただけの軽装備をした紫の髪色に爽やかな顔をしたトモヤが俺へと急接近してくる。
「そうか?カノンに合わせて俺たちが動けば問題はない…」
「がはっ!」
無防備な腹を蹴り飛ばされ思わず吐血した。トモヤとか言う筋肉馬鹿は、すました顔で再び攻撃の態勢を構えた。
「ちっ…〈|
慣れない魔法を行使し、火の球をカノンに直撃させ、怯んだ隙に逃げようといた。
だが…
「逃がしませんよ!〈
残ったヒロトという長い髪を後ろで束ねたナヨナヨした風貌に、ご立派な赤を基調とした金属製のフルプレートを身に纏う剣士によって阻まれてしまった。実力的には低い3人とはいえ、流石に転生者3人を相手するのは骨が折れる。
さらに市街地ということもあり、俺たちの騒動に逃げ惑う市民で溢れかえっており、範囲系の魔法やスキルを放つに放てない。だが3人はお構い無く、スキルや魔法をぶっ放してくる。市民たちをうまく逃しつつ戦うが、地味にこちらの体力を削ってくる。
そして着実に建物と建物に挟まれた脇道に誘導され、ついに逃げ場を失う。
〈
竜巻を放ち、とりあえず3人からの射線を切るが逃げ道はない。万事休すかと思いきや、更なる事態が俺を襲う。小さな啜り泣く声が聞こえ、裏路地に投棄されていた冷蔵庫のような物の影に女のガキが隠れていた。
「めんどくせーな!〈
魔法の性質を変化させ、先ほど逆回転の竜巻を発生させることで俺が生み出した竜巻をかき消す。
「援護は任せるぞヒロト!スキル
拳の形をした波動が俺目掛けて放たれるも、俺はなす術なく吹き飛ばされた。
「さぁ!レンを殺した罰です!〈
ヒロトは探知持ちのくせに、後ろのガキを無視し、三又の槍を持つ大男のような水の塊を放つ。
「馬鹿が!俺の後ろにガキがいるんだぞ!」
「そんな嘘に騙されるか!」
躱す手段はいくらでもあったが、俺は腕を広げていた。俺の体は面白いほど勢いをつけ、後ろの壁に激突した。ヨロヨロになりながらも立ち上がり、スキルで急速にヒロトに近づき、喉に剣を突き刺す。
「あがっ」
「そんな嘘に騙されないだ?お前の探知はなんのためにあるんだ?それを持っていれば、ある程度の生き物の場所を把握できるだろうが。あの距離感で、俺の後ろにいたガキが把握できないわけがねぇ。知りませんでした!で済ませるつもりだったのかァ?」
『ヒロト!!!!』
〈
「おにぃちゃん…ありがとう…」
手を伝ってガキが震えているのがわかる。それでも口調は平静を保っているのがどこか不気味。
「いいから、お前の親はどこだ」
「いない…」
「はぁ?」
「ヨロイをかぶった人たちに…パパはつかまって…ママと…おねーちゃんはころされちゃった.....気がする」
りそれは気の毒だったな。だが、この世界じゃそれが当たり前だ」
「おにぃちゃんわるい人なの?」
「そうだ。何人も殺したからな」
「わたしもころすの?」
「あぁ?適当なところで捨てるだけだ」
「なら…わたしにころしお手つだいをさせて」
「何言ってんだクソガキ」
「おにぃちゃんって、わるい人をころすわるい人でしょ?」
「ちげーな。気に入らねぇ奴をぶっ殺すだけだ」
「それでもいい…わたしにいばしょなんてないの…なんでもするから…1人にしないで…」
後ろから、カノンとトモヤの気配を感じる。もう追ってきたようだ。流石に転生者を何人も同時に戦うのは不利でしかない。これが原初の面々やらスミレやテレジアなら俺は瞬殺されていただろう。
「わざわざ助けてやったんだ。自殺とかすんなよ。じゃーな」
「まって!!!!!」
大きな橋に差し掛かったところで、俺はガキを川に投げた。これなら落下の衝撃も少なく済むだろう。我ながら、らしくないことをしたものだ。下に人がいるにもかかわらず、相変わらずカノンとトモヤは構わず魔法やスキルを行使してきやがる。
本当に馬鹿だ。
「そんなに我慢できねーのかぁ!?」
「うるさい!よくもヒロトを殺したなキョウスケ!!」
屋根を飛び降りて撒こうとしたが、そこに騎士どもが待ち構えていた。さらに追い打ちをかけるようにカノンが剣を振りかざしてきたので、これ以上キョウスケの身体を傷つけられることを避けるために、騎士の1人を掴み、[転身]を使い騎士の体に乗り換え、キョウスケの体を致命傷にならない箇所に剣を突き立て討ち取ったことにした。肉体さえ滅びていなければ一度入れ替わった相手に自在に戻ることができるので、何もキョウスケの身体を使い捨てるつもりはない。
遅れてそこにカノンとトモヤが駆けつける。俺に目もくれず、キョウスケが死んだことを確認すると、すぐさま立ち去ろうと背中を向けた。やり過ごす目的のため、後ろから奇襲をとは思わないが、元仲間とは思えない冷たい態度には腹が立つ。
あまりにも呆気ない2人の姿に猛烈な殺意を感じるが、この肉体で勝利を飾るのは無理がある。騎士の中に紛れてやり過ごそうとするも、トモヤが突如振り返り、俺諸共騎士の集団をスキルで吹き飛ばす。
「何をやってるのトモヤ?」
「騎士の中に敵意を感じた…」
「それだけ?」
「あぁ」
〈
魔法を放ち、鎧を脱ぎ捨て急いで逃げだす。誤算だ。まさか無実の騎士たち諸共俺に攻撃を仕掛けるほどまでに堕ちたとは.....それに2回に渡り乗り換えた事により[転身]はその効力をすでに失っている。この身体とキョウスケの体が滅びた時点で俺は今度こそ死んでしまう。
「あら、トモヤの行動は正解だったのね」
転身の直後で体をまだ上手く制御できず、裏路地で隠れてやり過ごそうとするも、一息つく暇もなく2人が俺を見つけてしまう。
「もう逃げ道はないわよ」
「観念しろ。お前の親玉はもう潰したぞ。下っ端の貴様にできるとはないだろう」
どうやらキョウスケの部下か何かだと思っているらしい。今ここで投降すれば、命は助けてもらえるのだろうか。だが仮に命は助けてもらえたとしても拷問の日々が待っているだろう。意味もなく拷問されていた犯罪者を嫌と言うほど見てきた。
(新たに得たスキルや魔法。失ったスキルや魔法の確認)
【スキル[転身]を消失。スキル[剣士の心得][擬態]魔法[
【スキル[斬撃]のスキルレベルが16になり、強制進化を確認…スキル[斬撃]を消失。スキル[不明]をかくとくしました】
スキル不明か。しかしこの肉体の持ち主のステータスはとても低い。使えたとしても一撃必殺とはならないだろう。
「時間切れよ!」
そう言うと、カノンは大剣を振るい、俺の隠れていたゴミ箱ごと斬り裂いた。俺はとっさに物陰から飛び出す。後は壁。前のは2人の敵。
俺の逃げ道はなかった。
〈
魔法を放ち、怯んだ隙に大通りに続く道に走る。あと少しで出られると思ったその時、見えていた全てが暗黒に包まれ、同時に目に強烈な痛みが走った。
「アァァァァァァァァァァァ!!!!!」
あまりの痛みに、俺は叫ぶことしかできなかった。眼球が斬り裂かれ、血が吹き出したのだ。
ここで死ぬわけにはいかない。
まだやることがある…
キョウスケとの約束。死の淵で見た世界の真実。
女神との約束.....
「くそがぁ…」
俺は手の感覚だけを頼り這って進んだ。仕方ない。もう後はないがキョウスケの体に戻ろう。
「哀れね…」
剣を振り上げる音が聞こえた。タイミングを合わせ〈
「今楽にしてあ────」
風景は.....見えないが、感覚でキョウスケの肉体に戻れたことを感じる。カノンの剣は魔剣。肉体だけでなく魂まで干渉する攻撃が可能であり、カノンにより斬られて視力を失ってしまったので、予想通り肉体を戻しても視力が回復することはなかった。
肉体は変えられても、目が見えない以上逃げるにも逃げられない。何とか立ち上がり、真っ暗闇の中を進む。見つかるなと願いながらとにかく歩くしか無い。
【[転身]の条件の達成を確認。新たにスキル[誠の肉体]を獲得。スキルや魔法を再取得いたしました】
絶望にも思われたが、何やら隠し条件を達成したらしい。ゲームのようだがこの世界には特定の行動でスキルや魔法を得られる隠し要素がある。獲得なんて言葉は腐るほど聞いたが、再取得は初耳だ。目は見えないくせにステータス表は意識の裏のような場所で確認できる。自分のステータスを見ると、キョウスケの体に入れ替わった際に消失したスキルが戻っている。さらに見知らぬスキルや魔法まで。キョウスケとあの騎士のスキルや魔法だろう。
しかし幸運も束の間。背後にカノンたちの気配を感じる。俺を追ってか、仕事を終え帰宅中か。答えは前者。攻撃の気配を感じ、咄嗟に避けるもそのまま派手に転んでしまった。
「あらどんなスキルを使ったか知らないけど生きていたのね。でももう終わりよ」
剣が構えられる金属音。そして魔力が一点に集まる感覚。俺の死までのカウントダウンはもう目の前だ。
「やめて!!!!!!!!」
しかし俺に剣が届く事はなかった。誰かがカノンの一撃を止めたらしい。剣が砕ける音が響き渡る。
「はしるよ!立って!」
手を引かれるまま俺は走った。目が見えないため、この手だけが頼りだ。だがその救いの手は、あまりに小さく柔らかい。
「お前.....まさかさっきのガキか?」
「うん!こんどはわたしがおにぃちゃんをたすける!」
「なんで俺の場所がわかるんだ」
「いのちのおん人くらいすぐに見つけられるもん」
ガキは嫌いだ。
「離せ」
俺は立ち止まり手を振り払った。ガキは嫌いだ。どこまでも無垢でどこまでも優しい。勇気が湧いてきてしまう。
「どけ」
「やだ!死なないでよ…わたしを1人にしないで!」
「うるせー。誰が死ぬか。後ろから追ってきてる2人を殺すだけだ」
失明した状態で、馬鹿2人を相手にするのは無謀だろう。おそらく俺が殺される────
「わたしもたたかう!」
「ダメだ」
「お兄ちゃんのお手伝いくらいできるもん!」
このガキに助けてもらうつもりはないが、気になる点がある。どうやってカノンの一撃を止めたかだ。
(このガキの鑑定)
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フローラ Lv4 [光属性]
[天使種][人間種]
[大魔道士Lv1]
体力150
魔力 9999
知力301
攻撃3
防御6
魔法攻撃8
魔法防御12
属性耐性16
素早さ 400
スキル [天使Lv1][堕落Lv1]
[天使を総べる者Lv1][愛ある者Lv1]
[大魔道士Lv1][魔法の真髄Lv1]
[極限魔法Lv1][禁魔解放Lv1]
[意思疎通Lv1][防御無視Lv1]
[状態異常無効Lv1][全属性無効Lv1]
魔法[
[
[
[
[
[
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「っ!なんだお前…」
種族レベル4で大魔道士を有して、Sランク魔法に上位信仰魔法まで持っているのは異常だ。
それに
「どーしたの?」
「お前の親の名前はなんだ?」
「おや?なにそれ.....?」
孤児なのか。流石に配慮が足りなかった。だが孤児だから俺のそばに置く理由にはならない。
「すまねぇな。で、本当に俺についてくる気か?」
「もちろ…」
「簡単に答えるな」
「俺はお前の前でも人を殺す。お前に何かあっても助けねぇぞ。利用するだけ利用して、使えないなら捨てる。それでも俺についてくる気あんのか?」
「うん!」
表情は見えない。だが声色を通じて笑顔が見えたような気がした。
クソガキが・・・
「もう勝手にしやがれ」
「ありがとうおにいちゃん!」
「あと、俺はお前のお兄ちゃんじゃねぇ。ユウトだ覚えておけ」
「わたしもおまえでもガキって名まえでもないよ!フローラってよんでゆーと!」
「気が向いたらな…」
そんな会話を邪魔するように2人分の足跡が俺へと近づいてくる。
「見つけたわよ」
カノンの声。もう追いつかれたらしい。面倒くさいが、俺が殺されればこの特殊な力を持つガキは様々まだ調べられるだろう。非道な実験も。ガキがモルモットにされないためにも、ここでカノンとトモヤを仕留める。
「おいガキ。剣拾ってこい」
「わかった!」
「子供までも巻き込むとは…」
「あんたも最低ね」
こいつらは何を言っているんだろうか。
「はぁ?このガキが川に落ちた時お前らは助けたのか?ちげーよな?迷わず俺を追っかけてきただろうがっ!テメェらのくだらない偽善には反吐が出るんだよ!〈
剣もなければ、目も見えない。ガキが戻ってくるまでは、防御に徹するのが得策だ。魔法が無くとも勝利は不可能ではないので、体力を残すためにもSランク魔法の使用は躊躇しない。
「ちっ」
「カノン!本気でいくぞ!」
「えぇ!!」
「
見えない攻撃を躱すために、神速を使い後ろへ走ったが後ろに壁があることがわからず、激突してしまう。
「くそっ」
「トモヤ!もう一回撃って!」
「あぁ!
〈
俺を包み込むように水が現れ、水の檻の中に閉じ込められてしまい身動きが取れず、鉄拳制裁をまともにくらい大きなダメージを受ける。
あまりのダメージから俺は吐血をしながら、倒れ込んだ。すでに体力が残り少ない。
「今度こそ仕留める!
躱すにも、立ち上がる力がない…なら打ち消すまでだ。
「クソがぁ!〈
目の前で、バチ!と弾ける音が聞こえ、そして俺は後ろの壁に叩きつけられた。どうやら目の前の壁にライトニングを放ち、横からインパクトが直撃してしまったようだ。
なんて間抜けなのだろう。
もう体が動かない…
「終わりだな。
〈
「お待たせゆーと!」
「遅せぇぞ」
ギリギリのところで、ガキが来たようだ。
何故かガキの声を聞いて俺は安心した。
「待ってね・・・|大回復(グランデヒーリング)!」
ある程度体力が回復したことで俺はなんとか立ち上がれた。
「剣を渡せ」
「はいどーぞ!」
手を前に伸ばし受け取ろうとしたが、目が見えず上手く受け取れない。するとガキが片方の手で俺の手を取り、もう片方の手で剣を渡してくれた。優しい温もりを感じる。
「できるだけわかりやすく敵の位置と、飛んでくる攻撃の場所を教えろ」
「その前にありがとうは??」
「めんどくせーな。まぁ…ありがとな」
「よろしい!」
「反撃開始だぁ…」
「おー!」
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