『ポ・ス・ト・マ・ンの陰謀』
やましん(テンパー)
『ポ・ス・ト・マ・ンの陰謀』
『これは、SF(ショート・フェイク)である。』
🐰🐻🐼🐵🐒
ポ・ス・ト・マ・ンは、人類のはるかな、子孫たちである。
彼らは、よっつの宇宙の力をほぼ、完璧に制御し、時空を自在に操作できる。
ただ、過去だけには、どうしても手がつけられなかったが、ついに、その過去をいじくる技術をも手に入れた。それは、人工的な、ブラックホールと、ホワイトホールを活用する。
彼らの至高の理念は、すでに、遥かな過去に消えた、ある非凡な哲学の遺流だった。
『自分達が存在することが、すでに不幸であり、生まれなかった幸福こそが、求める真理、なのだ。』
そこで、ポストマンの最高指導者、マスターワンちゃんは、人類の先祖を抹殺することに決めたのであった。人類が発祥することを、阻止するのである。
マスターワンちゃん
『用意できたか?』
シポク科学長官
『はい。発射よし。』
マスターワンちゃん
『撃て!』
かれらは、巨大な人工ブラックホールに、調合された素材を放り込んだ。
それは、彼らしか知らない理屈により(だから、オカルト。)、何らかの変異をして、かれらが計算した時空に出現したホワイトホールから、巨大なエネルギーの固まりとして放出されるのだ。
そうして、それは、太古の地球を直撃する。
マスターワンちゃん
『これで、人類は生まれないな。』
シポク科学長官
『まさしく。』
マスターワンちゃん
『ついに、けして、産まれることがない、われわれの最高の幸福が成し遂げられるのだ。核戦争も、バイオハザードも、虐殺もない。いじめも、環境破壊も、まるで、ない。地球は、人類という最悪の生物を生まずにすむのだ。結果は、いつわかる?』
シポク科学長官
『すぐです。』
マスターワンちゃん
『そうか。ながい、道のりだったなあ。』
マスターワンちゃんは、宇宙の彼方を見上げた。
やがて、かれらの姿は、かき消すように消えた。
地球に、人類は生まれなかった。
なんで、この、お話も消えてゆく………もちろん……
👽👿👾💀👹👺💂👼
……まだ病室にて
😺😸😹😽😻😿😾😼🙀
『ポ・ス・ト・マ・ンの陰謀』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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