07 子育て
まさか……冗談だよな?
この赤子がマシロ?
抱き抱えてみる。
赤子にHPゲージとネームタグが表示された。
マシロ、と書かれてある。
ゲームと違うじゃねえか……。
こんな要素なかった。
ゲームでは作成したキャラがそのまま召喚されるのだ。
状況から考えると、赤子から育てろってことか?
成長したら、さっき設定した容姿になるんだろうか。
これでは嫁というより娘だ。
俺パパになるってことだよな……。
まぁ、やるしかないか。
育児放棄する訳にもいかない。
子育ての始まりだ。
しがないサラリーマンである俺にそんなことできるのかって話だが、この世界ではかなりイージーモードに設定されているようで――
「んぎゃぁぁっ、んぎゃぁぁっ」
お腹が空いているようです、とメッセージウィンドウが表示される。
ほう……。
コンソールを操作。
アイテム作成で哺乳瓶とミルクを選び、赤子に飲ませてやった。
ニコニコ笑い、寝息を立て始める。
おぉ、チョロい。
ポイントさえあればミルクなどすぐ手に入るし苦労はあまりしないで済みそうだ。
状況が変わった。
家具を整える前で良かったぜ。
赤子用のベッドやぬいぐるみ、オムツなど子育て用品で家の中を充実させる。
マシロをベッドに寝かせた。
今のうちに装備を整え、少し探索するか。
コンソールで装備品を選んでいた俺だが、武具は買わずに大きめのリュックと生活用品だけ購入することにした。
ボウガンだったり鎧だったり欲しい物はあった。
しかし子育てに思わぬ出費があるかもしれないし、節約しておくに越したことはない。
初期装備でもボスクラスの大蛇を倒せたんだ。
戦闘はどうにかなるだろ。
採取品を入れるリュック、あとは生活に必要な物だけは持っておかないとな。
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