ユートピア・アイランド〜美少女たちと島開拓〜
ふにゃにゃ。
01ここはゲームの世界?
ユートピア・アイランド。
日本語で言えば、理想島。
当初は無料のネットゲームとしてリリースされたのだが、かなりの人気を獲得したため、様々なハードでソフト販売され、今や莫大な売り上げを記録し続ける有名作である。
内容を一言で表すなら、島開拓。
王国の兵士である主人公は航海中、嵐に合い、とある島に一人流れ着いてしまう。
探索してみると魔物が跋扈する危険な無人島だと分かるのだが……島中央に不思議な力を宿した石碑があり、
石碑――コンソールと呼ばれるそれは、魔物を倒すことによって得た魔石と引き換えにポイントを入手して、人も道具も建物も自由に生み出すことができる。
生きるため、住みやすい環境を作るため、コンソールの力を使って島開拓を決意するのであった。
……というのがゲームのあらすじで。
俺――中野零士(なかの れいじ)は今、どうやらそのゲームの中にいるようだった。
ついさっきまで自室のパソコンでプレイしていた筈の世界。
靴が砂浜を踏み締めている。
だだっ広い海と、肌がベタつく潮風。
背後にはジャングルが聳える。
「夢か?」
誰だって、そう疑うだろう。
頬をつねってみる。
痛かった。
夢にしては意識がハッキリしているし、視界も感覚もリアルだ。
「ん?」
服装がゲーム初期のものだった。
革の鎧を着ており、腰には長剣がある。
さらに視界左端にはHPバーがあった。
「マジか」
これは……あれだな。
異世界召喚ってやつだな。
ユートピア・アイランドの世界に来てしまったらしい。
なぜかは知らんが。
まぁ……いいか。
どうせ仕事と家を往復するだけの、つまらないサラリーマンだ。
彼女も友達もいない。
実家とも疎遠だ。
世界が変わったって失うものはない。
なんならこっちの方が面白いだろ!
とりあえずコンソールを目指して歩いた。
ゲームはすべてそこから始まる。
島開拓をするうえで拠点になるのだ。
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