第552話
泉からあがり今は師匠が使っているという家にやってきていた。
流石というべきか全ての道具が丁寧に整備され鍛冶師にとっては理想郷だろう。
「クロード。精霊の眼を手に入れたのだろう。発動して道具をみてみるといい」
いわれた通りに精霊の眼を発動して道具を見る。
驚くことに道具全てに精霊が宿っていた。
炉の方を見ればそこには強大な力を宿した火の精霊がいる。
「これは・・・」
「驚いたじゃろ。お主の持つ聖剣や神具を見てみい」
言われてアイテムボックスからエクスカリバーやグングニルを出してみる。
精霊の眼で見てみればそこには強力な精霊が宿っていた。
「聖剣や神具の正体は強力な精霊が宿った武具じゃ。精霊達が自ら宿ってくれたものが神々の武具。精霊達を無理矢理従わせておるのが魔剣などと呼ばれておる」
「そうだったんですね」
「まぁ、お主は知らず知らずのうちに精霊の加護を受けておったわけじゃ」
クロードは一つ一つ持っている聖剣や神具を取り出し精霊達にお礼をいう。
「話には聞いておったが凄い数じゃな。まずはお主が普段使いしているその剣から手をつけよう」
「お願いします」
クロードは父から貰い自ら打ち直した剣を師匠に渡す。
「うむ。やはり相当ガタがきておるのう。世界樹を一人で昇って来たなら仕方のない部分もあるが」
手入れはしっかりとしていたがそれでも複数の精霊を宿しここまで登ってきた結果ボロボロだった。
「打ち直しには1週間ほど貰うぞ」
「わかりました」
「打ち直してる間は暇じゃろうからゆっくり体を休めるといい」
自覚はしていなかったがここまで登って来るのに体を酷使している。
「話は終わったかしら」
そういって現れたのはイフだった。
「終わったぞい。作業の邪魔だからいったいった」
そういって師匠に作業場から追い出されてしまった。
「暇になったクロードは何をするのかしら」
「そうですね。ここでしか集められないものを色々集めておきたいですね」
世界樹の500層から600層は貴重な果物や素材など色々豊富に揃っている。
アイテムボックスにはそれらの物の在庫がまだまだあるがこの際だから集めておきたいと考えていた。
「そう。護衛の意味も込めて私も付き合うわ」
まずはブースト効果のある果物集めだ。
イフと二人、採取作業を開始するのだった。
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