第504話
青年エルフと別れた後、クロードは精霊達と相談していた。
相談ごととしては精霊達としてはどうしたいのかということだ。
まず、上がったのは本来の使命である魔力拡散に貢献出来るように格をあげるということ。
次に多かったのがクロードと共に世界をまわってみたいとの意見だった。
どちらの選択肢を取ったとしても精霊としての格をあげるのは必須だ。
相談しつつも襲いかかってくるゴブリンの相手をしつつ世界樹の攻略を続ける。
40層、50層と問題なく踏破していよいよ60層へと足を踏み入れる。
ここからは火属性のゴブリンが出てくる。
剣に水の精霊を宿して次々と斬り殺していく。
属性の相性は抜群で問題なく火属性のゴブリンを討伐し、レア素材である元素石も手に入れた。
元素石とは武器作成の際に混ぜることで属性を付与することのできる素材だ。
残念ながらこの階層で手に入る元素石では強力な武器は作れないがそれでも他では入手できない貴重な物だ。
階層を増すごとにクロードに付き従う精霊達が増えていく。
その様をもし見る者がいたなら百鬼夜行を連想したかもしれない。
成長して精霊としての格が上がるごとに精霊は実に様々な容姿に分かれていく。
これは精霊の得意なことや精神に依存しており世界樹から旅立った際の役割にも関係してくることだ。
精霊は基本的に普通の人々には見えないが極まれに見られる者も存在する。
多くの者は精霊との共存を図るが時には私利私欲の為に精霊を捕らえ、魔道具に精霊を閉じこめ販売するといった暴挙に出る者もいる。
そういった精霊達を守る為に武闘派の精霊がいたり、逆に知識を蓄え人々を導き神聖視される者など実に様々だ。
そういった事情もあり般若のような精霊がいたり美しい神秘的な容姿をしている精霊がいたりと実に賑やかな一行とかしていた。
クロードは容姿が違うからと差別することなく順番に精霊を剣に付与してゴブリンの討伐を繰り返していた。
そのおかげもあって精霊達の成長は近年稀に見る成長速度を見せている。
その分、世界樹の攻略は牛歩並であるがそれでも1歩ずつ確実に攻略は進められていた。
70層、風属性のゴブリン相手には地属性の精霊が活躍してくれた。
80層、水属性のゴブリン相手には火属性の精霊が。
90層、地属性のゴブリン相手には風属性の精霊が活躍してくれてそれぞれ大きく成長してくれた。
そして、クロードは100階層に到達した。
100階層では全属性のゴブリンが現れその度に宿す精霊を変えなければならなかったが大きな問題はなく世界樹を攻略しはじめてからはじめてのボスが控えている大部屋の前に到着するのだった。
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