第131話
応接室に着くと国王陛下のポセイドスと宰相のリッチマンが待っていた。
「クロード卿。よく来てくれたな」
「陛下と宰相閣下のお呼びとあらば何をおいても駆けつけます」
「うむ。娘のエリーゼが世話になったようだな」
クロードは先ほどネックレスを買ってあげた少女を思い出す。
「エリーゼ様は王女様だったのですね」
「エリーゼ様はこの国の第十王女です」
「エリーゼの奴はかっこいい少年貴族にネックレスを買って貰ったと嬉しそうだった」
「喜んでいただけたのなら幸いです」
「エリーゼはお主と同じ8歳だ。学園でも顔を会わすことになろう」
「それは楽しみです」
「今回そなたを呼んだ理由なんだがな。シルフィード皇国の脅威度が下がった今優秀な騎士団を遊ばせておくのももったいないと思ってな。魔物で困っている領主への支援として魔物討伐を引き受けてはくれんか」
「騎士団のいい経験になるでしょうからお引き受けいたします」
騎士団はカリオンの厳しい訓練に耐えて精鋭となったが実戦経験が圧倒的に足りていなかった。
「そう言ってもらえると助かる」
「こちらがクロード卿に担当していただきたい領地のリストとなります」
「拝見いたします」
リストに載っていた領地はニーパス領の近領である。
「これならいざという時にすぐ呼び戻せますし大丈夫です」
「任せたぞ」
「お任せください」
城を辞したクロードは転移魔法でニーパス領へと戻っていた。
その足で騎士団の駐屯地へと向かう。
「すまないけど全員を集めてくれるかな」
「わかりました」
そう時間をかけず騎士団に所属する全団員が集結する。
「集まってもらってすまない。名誉なことに陛下より竜の字を頂きこれ以後竜騎士団と名乗ることとなった」
団員達は嬉しいのか騒ぎだす。
落ち着いたのを確認して再び語りかける。
「皆が喜んでくれて僕も嬉しい。諸君ら竜騎士団の面々には陛下からの要請により近隣の領地の魔物討伐をしてもらうこととなる。厳しい訓練に耐えた皆なら大丈夫だと思うが油断はしないようにしてほしい」
団員達が散っていくなかクロードはカリオンと話していた。
「カリオンには悪いんだけどこのまま第二第三第四騎士団の創設を手伝ってほしいんだけど」
「第四騎士団まで作るのですね」
「各団長にはフィールドボスである四竜の鎧と武器を配下にはそれぞれの竜の装備をさせようかと思ってね」
「特色が各団で出てよい考えだと思います」
「大変だと思うけどよろしく頼むね」
「お任せください」
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