第14話 旅立ちの日に
朝、ゴミ出しから帰るとじいに呼び止められた。
「母ちゃん、母ちゃん、これ」
手にはお手製の塵取り。良いものではないのはすでに解っている。
「何?(1歩引き気味)」
「蜂✨」
「薬かけたからもう死ぬとこ。ちょうど飛び立つところみたいで、巣の上にもちゃーって集まってた。いやー、いい時にやっつけた✨」
そして覗いてみた。直径15センチ程の小さな蜂の巣。そしてその巣よりも多そうに見える蜂達。殺虫剤にやられて蠢く蠢く。
「どこにいたの? どこ? どこ?」
海空の辞書には嫌いなものが沢山ある。その中でも蜂は上位に位置する。嫌いなものはどこにいたか知りたい。そして警戒しなければいけない。これは野生の本能だ。
「屋根の角のとこ」
じいが手を三角にして教えてくれた。
じいは毎日屋根に上る。←今は壁にペンキを塗っているから
うちの屋根はいつも誰かしら上っている。じいはとくに多い。海空は怖くて上れない。高所恐怖症だし。
じいの屋根歩きに感謝!! 2階の自分の部屋にいても常にじいが横にいるストレスがあったけど、ありがとうじい! いつまでも元気に屋根の上歩いてね✨
そして旅立ちの日に天国へと旅立った蜂達。次は森の中に生まれてください。
(*-ω人)
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