為替ヘッジ付き債権の購入タイミングの失敗
昨夜22時半にすべてが変わった。
米CPIが予想上振れにより、金利先物市場では3月の利下げ説が消滅。
7月説も風前の灯火。最悪の想定をすると今年を通じて利下げが行われないという
観測も出るかもしれない(さすがに1回は利下げをするだろうが)
筆者の運用ファンド
「リスク低減型ETF(直接)」
「インカムEFF(関節)」
いずれもファンドの年末年始からヘッジ付きの債権をNISAで買い増したりと
積極的な債券の買い付けを行っていたが、中期的には完全に失敗したと判断する。
中期的とは、6か月先まで10%くらいの含み損で推移する可能性があるとの意味だ。株に比べたら地価格低下のリスクは半分以下なのでPF全体では含み損とはならないだろう。いずれのファンドも株式ETFやリートを組み入れているから。
なぜ失敗なのか?
それは、今回の債券ファンドの作成の目的は、債券でインカムではなくキャピタルを最優先で得ることを目的に債権を購入したからだ。
西洋列強国の中銀が早ければ今年の3月に利下げに転じるから、
①各国の通貨に対して円高になる(日銀はないナス金利)
②債券価格が上がる(利息はゆるやかに下がる)
③以上により為替ヘッジコストが下がり、リターンが向上
と予想していたが、
現状の円安を考える(ドルインデックスの上昇からヘッジファンド主導の投機的な動きの可能性大だが)と状況が全く違ってくる。
各国の2年債利回りとの差から日米、日欧、日豪との為替ヘッジコストが24年の通年を通じて高止まりすることを俺は全く想定してない。結果的にヘッジなしの
債券を買っていたほうが正解だったということになりつつある。
(ヘッジなしでは無駄なコストがないため、分配金の利回りが最高で2倍になる)
つまりヘッジ付きの債権を買った分だけ、年間で平均3~4%のコストが、基準価格から差し引かれる計算となる。(ETFを保持してる人は時価が下がっていく。持っていても価格が上がらない、と言った方が適切かもしれない)
俺が最も失敗したのは債券の利回りの急騰による債券価格の下落ではなく、為替の動きだ。歴史的高値圏の為替ヘッジコストを通年払い続ける状況を作ってしまったことだ。(なるほどFX戦士くるみちゃんの作者が過去にあれほど失敗した理由がわかる。俺がFXをやったとしても絶対に大損しているだろう)
しかしインフレは鈍化傾向にあることは間違いないのでいつかは含み益になる。
25年まで含み損のまま債券投資を続け、分配金再投資を続けるしかない。
「たられば」であれば債券など買わずに日本株を買うのが正解だったと多くの債権投資家が思うだろうが、そうでもない。
欧米の債券利回りはあまりにも高すぎる。この利回りが通年通じて続くとしたら
がん細胞のように経済をむしばみ、企業は借入を控え、不動産担保証券を持つ銀行が破綻し、最後はリセッションに突入してしまう。
よって、再検討の妙味は、あまりにも我々の債権が含み損の状態が続くと、
逆に世界がリセッションの懸念に突入して仮に株の大暴落が起きたとしたら
債券に買いが殺到するので債券は「資産運用の保険」の役割を果たす。
よって債権投資のタイミングに完全に失敗したからと言って、売る必要はない。
我々はファンド運用の長期投資の専門家であり、レバレッジを効かせたFXをやってるわけではない。売買のタイミングは自由に選択できる。
ただ、俺が今回の債券投資の投資タイミングについて失敗したことは覚えておいてほしい。日本の生保のようにヘッジ付き債権の購入をまだ待った方が賢明だった。
24年の末まで「低減」「インカム」の債権が含み益になる可能性は10%以下に低下したが、分配再投資をして25年に向けて少しでも取得単価を下げておこう。
同時に俺は自分の勉強不足を深く反省し、10年後か20年後、次の高金利時代が到来したら二度と同じ失敗を繰り返さないようにしたいと思う。
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