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    初めまして。
    この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。

    ひとまず、現時点で公開されている内容はすべて拝読致しました。
    抑鬱的な少年と、過去に傷を持った女性という絶妙な組み合わせが、得も言われぬ雰囲気を演出していたように思います。少年の内面に関しては私小説のような趣がありました。受験の失敗と思春期特有の精神状態が混ざり、一筋縄ではいかない人間模様が表現されていた印象です。その他、ラノベならではのコミカルなやり取りや個性的な脇役など、作品が暗くなりすぎないような配慮も見受けられました。そうした部分と主題の薄暗さが、いい塩梅に仕上がっていた作品なのではないでしょうか。

    気になった点は大まかに分けて二つです。
    一つは、白雲と月矢が出会う場面について。「ラノベだから」という説明で片付く部分なのかもしれませんが、都合の良さが際立っていました。そこからのマンションでのやり取りも、違和感が強いです。理由としては、流れが悪い意味で現実離れしていることが挙げられます。非現実を演出する狙いがあるのなら、ある程度の手順を踏むことが大切です。いきなり道端で出くわして一緒に過ごす、ではなく「なぜ、そうなったのか」という尤もらしい理由を加えてみてください。たとえば二人は実は博物館ですれ違っていたり、立ちんぼにカモられそうになっていた白雲を月矢が彼女を装って助けたりと。そうしたきっかけを作ったうえで二人の距離を近づけると、読者は「真意や人物の背景はわからないけど、二人が一緒にいる理由がわかった」という風にある程度納得してくれるはずです。

    もう一つは、台詞の長さについて。序盤から中盤にかけての場面では、一回の台詞が異様に長かった印象です。長い台詞は作品の主題や感情の吐露を表現するのに役立ちますが、頻繁に使うと場面が間延びしてグダグダ感が生まれます。ヒーローが使う必殺技でも、局所的に使うから映えるのであって、普段から弱い敵に何回も使っていたら醒めてしまうじゃないですか。それと同じで、小説も盛り上げる場面を適度にまとめないと中弛みしてしまいます。読者に伝えたい内容は凝縮し、台詞と地の文を併用して表現することを意識してください。

    最後に気づいた範囲で誤字脱字報告を。
    その1より:なんてこと夢のようなことは無かった。→なんて夢のようなことはなかった。
         :朝食中、母はただ一言私に言った。→「私」→「僕」
    その2より:さて、展示室に室に入って→「室に」の重複。
         :ああ、許されるのならもう少し話して見たかった。→話してみたかった。
    その4より:その後、あいつの作った曲聞いたんです。→聴いたんです。
    その6より:「良いこと悪いことがあるだろ?」→良いこと「と」
         :「だが、自分が被害者になる場合も会ったんだぞ?」→「あったんだぞ」
    ※ちなみに、「」の末尾に句点は不要です。また、改行後の段落初めは一字空けるのが基本となります。小説の基本ルールはネットでも紹介されているので、もし興味をお持ちなら調べてみてください。

    以上になります。
    作者様の創作活動の一助となれば幸いです。